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    住まいに関する特集コーナーです。

    マンション住民、緑の交流…一緒に庭造り

    • 植栽の手入れについて、業者から説明を受けるマンションの住民たち(千葉市のマンション「ブラウシア」で)
      植栽の手入れについて、業者から説明を受けるマンションの住民たち(千葉市のマンション「ブラウシア」で)

     マンションの入居者同士の交流を深める手段として、ガーデニングが注目されている。

     植物の手入れで住民が顔を合わせ、会話が生まれる点が好評だ。バルコニーで植物を育てる講習会を開く組合も多く、緑が人間関係の潤滑油となっている。

     千葉市のマンション「ブラウシア」(438戸、2005年完成)の管理組合は今年から中庭で、住民が参加する植物の手入れイベントを開くことになった。

     今年5月に開かれた初めてのイベントには住民や管理組合の役員など約20人が参加した。中庭にある約30平方メートルの花壇にある雑草を抜いたり、植栽を刈り込んだりした。住民の女性(37)は「自分専用の庭がないマンションなので、子どもが自然に触れ合う機会ができてありがたい。顔見知りも増やせます」と話す。

     マンション管理組合理事の吉岡大輔さん(35)は「親子だけでなく、50~60代の住民たちも巻き込んで、ガーデニングで交流を広めたい」と話す。7月下旬に2回目を開催する予定だ。

     同マンションは、植栽管理を「東邦レオ」(大阪)に委託しており、同社からイベントの提案を受けた。同社は「東日本大震災以降、マンションのコミュニティー作りに関心を持つ管理組合が増え、同様の提案が受けいれられることが増えている。共通の話題がない住民同士でも、植物の話をしながら会話が弾む」と話す。

     マンション管理の「長谷工コミュニティ」(東京)でも、管理する大規模マンションの花の植え付けやハーブガーデンの管理などに住民が参加している事例が多いという。コミュニティー作りとともに、マンションの景観を守り、資産価値を高めることにもつながるという。

     共用の庭がないマンションでも緑の活用が広がる。「大京」(東京)はバルコニーでのグリーンカーテンの育て方を学ぶ講習会を一部マンションで開いている。ゴーヤの栽培法を解説した独自のパンフレットを住民に配布する。

     最近完成した同社マンションの約7割にはグリーンカーテンのネットが掛けられるフックがバルコニーに取り付けられている。「どのくらいグリーンカーテンが育ったのか、どうすればうまく育つのかなど、住民同士の話題にしてもらえればと考えている」と同社。

     地域のコミュニティー作りに取り組むNPO法人「まちの縁側はぐくみ隊」(名古屋)代表理事の延藤安弘さんは、ガーデニングを活用したコミュニティー作りについて、「緩やかな住民同士の関係を保つことに役立つ」と評価する。花や緑を育てていると、「これは誰が手入れしているのかな」といった関心を呼び、会話も広がりやすいという。

     「継続するには、植える植物を組合が決めるのではなく、参加者が植えたいものを採り入れるといった工夫が必要。住民の自主性を大事にすることがなにより重要です」と延藤さんは話している。(崎長敬志)

    2014年07月16日 09時31分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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