文字サイズ
    新幹線や寝台特急、SLの最新ニュースから鉄道資料を展示する博物館の情報まで、鉄道ファン必見のコーナーです。

    日米欧の鉄道模型が一緒に走る!「世界鉄道博」

    • 世界の鉄道模型が行きかう
      世界の鉄道模型が行きかう

     旅好きイコール“鉄道好き”と思われがちな記者が、「うってつけのイベントがあるよ」と教えられ、行ってきました「世界鉄道博2016」(読売新聞社、BS日テレ主催)。場所は、横浜市西区のみなとみらい地区にあるパシフィコ横浜展示ホールAだ。

     主役は「鉄道模型」。と言っても、単なる模型と思うなかれ、有名な鉄道模型製作・収集家の原信太郎(のぶたろう)さん(1919~2014)の未公開コレクションを中心に、「鉄道が世界をつなぐ」という原さんの思いを実現させた夢の企画だ。

     原さんの数々のコレクションを集め、2012年に横浜市内にオープンした「原鉄道模型博物館」が企画協力。これまで同博物館でも公開されていない「HO(エイチ・オー)ゲージ」約1000両を一挙に展示しているほか、日米欧のコーナーに分かれた“動く展示”も。さらに、何十両もの車両が同時に走る線路の立体模型「シャングリ・ラ鉄道」が目玉展示となっている。

    HOゲージって?

     ところで、HOゲージとは何だろう? 鉄道のゲージは左右のレールの間隔(軌間)のことを指し、実際の車両だと標準軌(1435ミリ)、標準軌より狭い狭軌などがある。模型車両の場合は、32ミリ幅のOゲージ、その半分で16ミリ幅のHOゲージ、9ミリ幅のNゲージが知られ、ほかにも1番ゲージなどがある。

     日本ではNゲージが人気でジオラマ(レイアウト)の製作も盛んだが、欧米ではHOゲージが主流だ。そして、原さんのコレクションは欧米ものが多いので、必然的にHOゲージが大半を占めることになる。ちなみに、HOゲージは実際の車両の80分の1~87分の1のサイズになる。

    • 英国、ドイツなど各国の車両コレクションがずらり
      英国、ドイツなど各国の車両コレクションがずらり

     会場に入り、まず目に入る「世界の鉄道模型コレクション」では、各国のHOゲージが長さ50メートルにわたってズラッと並び、壮観だ。原さんが1960~90年代にかけて収集したイギリス、ドイツ、フランスなど21か国の機関車や客車の模型で、とにかく、約1000車両という数に圧倒される。形も色も様々で、立ち止まってじっくり見ていると時間を忘れそうだ。

     さて、この後は実際に動いている模型を見に行こう。「世界の鉄道物語」ゾーンでは、ヨーロッパ、アメリカ、日本の各コーナーで、貴重なOゲージが迫力の走りを見せる。こちらの模型の多くは原氏が製作したもの。こだわりは「実車両の再現」で、鉄のレールと車輪を用いている。

    ゼロ系も北海道新幹線も走る、夢の競演

    • 「鉄道は世界をつなぐ」の思いを込め、実現した「シャングリ・ラ鉄道」
      「鉄道は世界をつなぐ」の思いを込め、実現した「シャングリ・ラ鉄道」
    • 原信太郎さん(原鉄道模型博物館提供)
      原信太郎さん(原鉄道模型博物館提供)

     次は、いよいよ、原さんの理念「鉄道は世界をつなぐ」を実現した「シャングリ・ラ鉄道」だ。幅約30メートル、奥行き約10メートルの大空間で、28路線の列車が五層の立体構造を縦横無尽に走り抜ける。線路の総延長は約650メートルにも及ぶ。なつかしの東海道新幹線と最新の北海道・東北新幹線が、また海を越えた各国の列車がすれ違う光景に目を奪われる。

     原さんの次男で同博物館副館長の原健人(けんと)さんは、「まだ米ソの東西冷戦があった時期に、父が鉄道模型で(現在の)ロシアの機関車がヨーロッパの客車を引っ張る、アメリカの機関車がロシアの客車を引っ張る様子を見せてくれて、『鉄道模型の世界はレールでつながって平和だろ、(世界も)こうなってほしい』と語っていた」と、原さんの思いを伝える。あり得ないけどあってほしい、時間と空間を超えたぜいたくで平和な競演だ。

     記者は学生時代から何度か、トーマスクックの時刻表を片手にヨーロッパの鉄道旅行を楽しんでいたことを思い出した。また旅に出たくなった。

     世界鉄道博は9月11日まで。大人1500円、中学生以下800円(税込み、2歳以下は無料)。原鉄道模型博物館とのセット券など各種割引もある。詳しくはhttp://event.yomiuri.co.jp/train2016/

    2016年07月22日 14時40分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    大手町モールのおすすめ
    帆布鞄
    PR情報
    大手町モール
    ブランディア
    アーカイブ