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    旅の専門誌「旅行読売」から、旅に役立つ特選情報をお届けします。

    初心者でもよく分かる 「青春18きっぷ」の使い方

     ローカル線をゆっくり行くからこそ、見えてくる景色がある。降りてみたくなる駅が見つかることもある。気ままな鉄道の旅を楽しむなら、「青春18きっぷ」がおすすめ。もともとは、若者に鉄道旅行に慣れ親しんでもらい、年を重ねても鉄道を愛用するファンを増やそうと、1982年に「青春18のびのびきっぷ」として発売されたのが始まりだ。翌83年には、今の「青春18きっぷ」となり、以来、人気の企画きっぷとして多くの人に利用されている。

     「青春18きっぷ」は、全国のJR線普通・快速列車に1日2370円で自由に乗り降りができて、鉄道を使ったのんびり旅が好きな人にはとても便利。基本的な使い方や、東京・名古屋・大阪を起点にどこまで乗れば得になるのかなどを解説する。

    • 現在の「青春18きっぷ」
      現在の「青春18きっぷ」
    • 国鉄時代の「青春18きっぷ」
      国鉄時代の「青春18きっぷ」

    ◆発売・利用期間は?
     「青春18きっぷ」が発売されるのは、学生が長期休暇となる春、夏、冬。2018年度は年間の約3分の1、126日間で使える。各期間内でのみ有効で、たとえば夏季用は、その年の夏季期間内のみ利用できる。今夏の発売期間は7月1日~8月31日、利用期間は7月20日~9月10日。

    ◆値段、年齢制限は?
     値段は1万1850円。1枚で5回使えるので、1回あたり2370円となる。正規の販売窓口では、1回分や2回分などバラで購入することはできない。その名称から若者向けのイメージがあるが、年齢制限はなく誰でも購入できる。JRの主な駅や旅行会社で販売しているほか、一部主要駅の指定券対応タイプの券売機でも買える。「青春18きっぷ」に子ども料金はないので、子どもが利用する場合も同額となる。

    • 「青春18きっぷ」のポスターにもなった予讃線の下灘駅
      「青春18きっぷ」のポスターにもなった予讃線の下灘駅

    ◆「5回使える」とは?
     券面には5か所、日付スタンプ欄があり、出発駅の有人改札口で日付印を押してもらう。自動改札機は使用できない。無人駅から乗る場合は、車内で車掌に日付を入れてもらう。1人で5回分使ってもいいし、5人で一度に使い切ってもいい。2人で2日分の旅行をし、残り1回分をほかの人に譲っても構わない。複数の人で使う場合は全員の「同一行程」が原則。

    ◆当日の有効期限は?
     1回分の利用は原則午前0時から日付が変わるまで。日付をまたいで運転される列車の場合、午前0時を過ぎて最初の停車駅まで有効となる。ただし、東京と大阪の電車特定区間では、日付が変わっても終電まで利用できる。「ムーンライトながら」などの夜行臨時列車を利用する場合は、日付が変わる駅までの普通乗車券を購入した方がお得になるケースもある。

    ◆JR線以外でも利用できる?
     第3セクター鉄道には原則乗ることができないが、青い森鉄道線青森―野辺地―八戸駅間、あいの風とやま鉄道線高岡―富山駅間、IRいしかわ鉄道線金沢―津幡駅間は、普通・快速列車の普通車自由席で通過する場合には、追加料金なしで乗車可能。それぞれの記載駅では途中下車ができる。

    • 指定席券を購入すれば乗車できる「SLばんえつ物語」
      指定席券を購入すれば乗車できる「SLばんえつ物語」

    ◆バスにも乗れる?
     気仙沼線などのBRT(バス高速輸送システム)と、台風などの災害による不通区間で運行される列車代行バスは利用できる。
     2018年5月時点で利用できるバスは次の通り。
    【BRT】気仙沼線柳津―気仙沼駅間、大船渡線気仙沼―盛駅間
    【代行バス】根室線東鹿越―新得駅間、日高線鵡川―様似駅間、常磐線富岡―浪江駅間、只見線会津川口―只見駅間、久大線光岡―日田駅間、日田彦山線添田―夜明駅間

    ◆特急・急行には乗れる?
     原則として特急・急行には使えない。乗車する場合は通常、特急券・急行券のほか、乗車区間の普通乗車券も必要となる。ただし、石勝線新得―新夕張駅間、奥羽線青森―新青森駅間、宮崎空港線宮崎―宮崎空港駅間、佐世保線早岐―佐世保駅間では、特例として「青春18きっぷ」のみで特急の普通車自由席に乗車できる。
     また、指定席車を連結した普通・快速列車は、指定席券を購入すれば乗車可能。グリーン車については、自由席グリーン車はグリーン券を買えば利用可、指定席グリーン車は利用不可。

    • 肥薩線を走る観光列車
      肥薩線を走る観光列車

    ◆夜行列車・観光列車は利用できる?
     特急・急行でなければ、JR線の夜行列車、観光列車にも乗ることができる。ただし指定席グリーン車や、全座席が旅行商品として販売されている列車は利用できない。夜行列車は快速「ムーンライトながら」と快速「ムーンライト信州81号」の2本のみで、いずれも臨時列車だ。観光列車は快速「リゾートしらかみ」「SLみなかみ」「奥出雲おろち号」など多彩な列車が全国で走っているが、その多くは全車指定席のため、別に指定席券の購入が必要となる。

    ◆本州から北海道へ渡るには?
     「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を別途購入すれば、北海道新幹線の奥津軽いまべつ―木古内駅間の普通車の空席、および道南いさりび鉄道の木古内―五稜郭駅間の普通列車に、1枚につき片道1回のみ乗車できる。オプション券の料金は1枚2300円(子ども同額)。有効期間は乗車日当日限り。

    ◆モトがとれる距離は?
     1回分は2370円なので、本州のJR3社の幹線で片道なら141キロ(2590円)、往復なら片道71キロ(1320円)でお得になる。東京駅から東北線に乗った場合、片道なら矢板駅以遠、往復なら間々田駅以遠で2370円を上回る。JR北海道・JR四国・JR九州の幹線の場合、本州3社とは運賃体系が異なるため、片道で121キロ、往復なら片道61キロ以上乗ればお得になる。

    • 東京起点
      東京起点

    • 名古屋起点
      名古屋起点

    • 大阪起点
      大阪起点

     月刊「旅行読売」は、1966年創刊。「読んで楽しく、行って役立つ旅の情報誌」がモットー。最新号や臨時増刊などの案内は こちら
    2018年06月08日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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