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    世界への扉「旅カフェ」の魅力

    • 旅の感想や情報などを語り合う「旅活」の参加者
      旅の感想や情報などを語り合う「旅活」の参加者

     夏休みなど、まとまった休みには海外旅行をしたい。さて、どこに行こうか、子連れでも大丈夫だろうか――。そんな時、頼りになるのが旅好きのオーナーや客同士で交流できる「旅カフェ」。そこでは「旅活」や「旅育」という言葉が飛び交い、独自ツアーを組んで購入できるところもある。20代の頃、沢木耕太郎「深夜特急」にあこがれてアジアを周遊したが、今は幼い子供がいるため海外旅行から遠ざかっている記者が、都内の旅カフェ2店を訪ねた。(地方部 斎藤健二)

    月1で「旅活」68回目

     「2年後に仕事を辞めて世界一周したい」「東南アジアの田舎で子供たちと触れあうのが好き」――。4月7日夜、旅好きの人たちが集まる座談会「旅活」が行われていたのは、下北沢駅近くの「カフェ ステイハッピー」(東京都世田谷区)。

     「旅活」は月に1回開かれ、68回目のこの日集まったのは20~30代の男女6人。ビール片手に旅の情報交換から感想まで、縦横無尽に語り合う。30回以上参加している東京都練馬区の会社員梅田裕介さん(25)は「次の休みはそこに行きたいと思える旅の話がいつも聞ける。旅自慢も気軽にできる」と話す。

    • 「旅活」の開催を伝える店頭の看板
      「旅活」の開催を伝える店頭の看板
    • ステイハッピーの店内にはハンモックも。冬はコタツ席も登場する
      ステイハッピーの店内にはハンモックも。冬はコタツ席も登場する

    世界巡ったオーナー夫婦

    • 皆既日食を追いかけるKuratoさん、Sachiさん夫妻
      皆既日食を追いかけるKuratoさん、Sachiさん夫妻

     オーナーのKuratoさん(50)、Sachiさん(39)夫妻は、それぞれ世界を3周と2周旅している。Kuratoさんは大学1年の夏休みに中国を周遊したのを手始めに、旅漬けの日々を送った。6年かけて大学を卒業した後も、アパレルなどの仕事の合間に長期旅行を続けてきた。

     世界で旅人と出会うとき、最初は肩書や国籍もわからない。気が合うと思えば会話が始まり、話が弾めば食事に行く。「旅に興味がある人は、他人と話すことに積極的。フラットな関係を築ける旅空間を都心にも作りたかった」とKuratoさん。今のカフェを開いたのは2010年だ。

    皆既日食を追いかけて

    • 2012年に豪州で見た皆既日食。「世界中から集まった人たちとの一体感に鳥肌が立った」=Kuratoさん提供
      2012年に豪州で見た皆既日食。「世界中から集まった人たちとの一体感に鳥肌が立った」=Kuratoさん提供

     夫妻が世界を旅する目的の一つが皆既日食を見ること。1999年以来、豪州やトルコなどで計7回体験した。今年は8月21日、米国で見ることができるという。この日はSachiさんの誕生日。「休みがあるから旅行するのではなく、日食という自然現象にあわせて自分が休みを取る。自分なりのストーリーを作るんです」と、Kuratoさんは旅を楽しむための極意を教えてくれた。

    子連れで海外へ「旅育」

    • 「旅育」を呼びかける「たびえもん」の木舟さん夫妻
      「旅育」を呼びかける「たびえもん」の木舟さん夫妻

     子供が飛行機で騒いだり、現地で病気になったり……。そんな子連れ海外旅行の不安を取り除いてくれるのが、カフェ兼旅行会社の「たびえもん」(東京都練馬区)。

     「漠然とした将来の旅行計画でも、コーヒーを飲んだり、ランチを食べたりしながら、気軽に相談できる点がメリット」と話す代表の木舟周作さん(43)がツアーの企画・販売を行い、妻の雅代さん(42)が世界各地の料理などで客をもてなす。

    「旅の楽しさ」次世代に

    • 世界遺産を紹介するパネル
      世界遺産を紹介するパネル

     東京都八王子市出身の周作さんは、東北大でサイクリング部に入り、国内外を自転車で巡った。約4年勤めた旅行会社を退職し、自転車で世界一周に出発したのは27歳の時。2年半かけて帰国後、残念に思ったのが若者の旅行離れだった。「旅の楽しさを次世代に伝えたい。幼い時から旅に親しめば、大人になってから挑戦しやすくなる」。別の旅行会社を経て2012年、同店をオープンした。

     店が提唱するのは、旅を通して好奇心や挑戦心、異文化への関心を育む「旅育」。不定期で「子連れ旅行講座」を開いている。また、2015年には著書「海外旅行で子供は育つ!!」を出版した。

    異国で触れる優しさ

    • 旅行のガイドブックが並ぶ
      旅行のガイドブックが並ぶ

     木舟さん夫妻は計8回、3人の子供を連れて米国やラオスなどを旅した。2014年、小学1年生だった長男は、ラオスのスーパーに1人で行き、言葉の通じない店員とやりとりしてお菓子を買ってきた。周作さんは「親の目が届かず危なかったが、異国の地を自分で歩き、買い物ができた長男を誇らしく思った」と目を細める。雅代さんは「どこの国でも子供には親切。子連れだと現地の人の優しさに触れられる機会が多い」と話してくれた。

    「カフェ巡り」 大盛況

    • 宿のテラスからラオスの町を眺める木舟さんの子供たち=2014年撮影、木舟さん提供
      宿のテラスからラオスの町を眺める木舟さんの子供たち=2014年撮影、木舟さん提供

     都内には他にも個性的な旅カフェが多数ある。

     東京都北区の会社員國崎俊介さん(31)は2014年から2年間、「旅カフェ巡り」をネットサイトで企画し、同行者を募った。初回の反響は大きく、定員をはるかに上回る200人が参加を希望。回を重ねてもキャンセル待ちが相次いだ。延べ22店で開催し、20~30代の会社員を中心に毎回約40人が参加した。

     國崎さんは「旅好きな人とつながりたいという欲求を多くの人が持っている。旅カフェは、個性的なオーナーと知り合えるし、各店独自の雰囲気を楽しめるから、おすすめ」と話している。

    取材後記

     今回の取材で学んだ「ストーリーのある旅」と「子連れ旅の良さ」。この2つを組み合わせ、世界の鉄道旅など自分なりの「子連れ旅ストーリー」を作ってみたい。すぐに実現できるかわからないが、考えてみるだけでもワクワクしてきた。

    テーマ別「たびえもん」木舟周作さんが提案する旅


    ◆シニア初めての一人旅・・・カンボジア
     東南アジアは治安がよく、歴史的な見所も多い。アンコールワットが特におすすめ。

    ◆癒やし・パワースポット・・・スリランカ
     女性に人気上昇中。小さな島に多くの世界遺産がある。観光の後は、のんびりとインド伝統医学アーユルベーダ体験で癒やされたい。

    ◆新婚旅行・・・欧州(イタリア・スペインなど)&モルディブ周遊
     街歩きやサッカー観戦を楽しむ。リゾートでのんびりするのもよい。夫婦それぞれの希望をかなえられそう。

    ◆3世代旅行・・イタリア
     フィレンツェ、ベネチアは徒歩で観光しやすく、パスタやピザは子供も好き。世代を超えて楽しめる国。

    ◆0泊弾丸ツアー・・・ドバイ(アラブ首長国連邦)
     成田、羽田、関空から深夜便で出発可能。世界一高いビルやエキゾチックな街並み、買い物を楽しむ。

    ◆世界遺産・・・マチュピチュ(ペルー)
     人気ナンバーワン。インカ帝国の都クスコや、ナスカの地上絵、ウユニ塩湖などとの周遊が人気。

    ◆鉄道・・・ヨーロッパ周遊(イギリス・フランス・ドイツなど)
     都市を自由に選び、鉄道で結ぶ旅行。TGV、ユーロスターなど各国の新幹線に乗るのもいい。

    ◆映画の舞台・・・ヨルダン
     ペトラ遺跡は「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」、砂漠ワディラムは「アラビアのロレンス」や「オデッセイ」。圧倒的なスケールの景観。

    ◆大自然・・・アメリカ・カナダ
     カナディアンロッキー、グランドキャニオン、ナイアガラの滝など、初心者でも満喫できる。

    ◆混雑期に直前予約・・・ソウル経由アジア・欧米行き  直行便は満席でも、経由地を工夫すると空きがある場合もある。
    2017年05月16日 10時24分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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