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    可能性感じるクラブ 優勝で秋田を元気に

    J3・ブラウブリッツ秋田新監督 杉山弘一さん45(秋田市)

     シンガポールやタイのクラブを率いるなど、海外の経験は豊富だが、Jリーグでの監督は自身にとって初めてとなる。

     就任のオファーを受けた際、監督というチャンスとともに、岩瀬浩介社長の「秋田に貢献し、元気にしたい」という思いに心が動いた。社会貢献活動やサッカーの普及活動にも力を入れていることを知り、「秋田はまだ大きなクラブではないが、将来はJリーグの中心となる可能性を感じた。自分も力添えしたい」と思った。

     出身は大阪府高槻市。学生時代はフォワードだったが、浦和レッズやアルビレックス新潟などでサイドバックとして活躍し、2003年、10年間のプロ生活を終えた。レッズでサッカーの普及活動を行うコーチを務めた後、10年、アルビレックス新潟シンガポールの監督に就任し、海外に活動の舞台を移した。

     4年間指揮を執ったシンガポールは、厳しい環境だった。グラウンドの芝生はぼろぼろで、シャワーが二つしかない試合会場や、急な日程変更、試合中止もざらだった。アルビレックスは選手全員が日本人のため、どの試合もアウェー戦のようで、審判に厳しい判定を出されることもあった。「厳しい環境ということは僕も選手も分かっていたので、言い訳にしたくなかった。その中でどうすれば勝てるか考えた」

     選手たちにはピッチの中では真剣にプレーし、ピッチの外での振る舞いも気をつけるよう指導した。「自分たちが大好きでやっているサッカーを軽々しく、薄っぺらいものにしてはいけない。『サッカー選手はしっかりしている。かっこいい』と思ってもらえる行動をとるべきだ」。サッカーを大切にする姿勢を貫き、就任2年目にはリーグカップで優勝、年間最優秀監督賞も受賞した。

     秋田の選手たちにも、同様のことを伝えている。サッカー選手は常に見られる職業。「ピッチの中では真剣に、一生懸命プレーする。しかし、秋田の人たちに笑顔になってもらうためには、勝敗だけでなく、ピッチの外の言動もしっかりしないといけない」

     選手たちとはすでに面談を行うなど、対話を進めており、話しやすい環境づくりに努めている。「今回聞きたいことがなくても、次に聞きやすくなる。どの選手とも均等に接し、選手を選ぶのも公平でありたい」と話す。

     クラブは昨季、過去最高の4位に輝いた。「秋田を元気に、秋田の人々を笑顔に」というクラブの理念をかなえるため、「4位より上という目標では物足りない。優勝が目標。見ている人が楽しいと思い、元気になれるサッカーを目指す」。

    (佐藤亮)

    2017年01月30日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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