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    「原発同時事故」情報交錯防げ

    • 訓練で大容量ポンプにホースをつなぐ関西電力の社員(おおい町の大飯原子力発電所で)
      訓練で大容量ポンプにホースをつなぐ関西電力の社員(おおい町の大飯原子力発電所で)

     ◇大飯・高浜訓練

     関西電力大飯原子力発電所(おおい町)、高浜原発(高浜町)の一部が炉心損傷するなど、過酷な事故を想定して行われた12日の防災訓練。大飯3、4号機の再稼働に向けた手続きが進む中、対応を指揮した同社幹部や参加した社員らは、情報を的確に整理して伝達するなど、「万が一」の事態に備えて自らの役割を確認していった。(布施勇如、中田智香子)

     訓練は休日の午前10時に大地震が起き、両原発4基の運転が自動停止したと仮定。1次冷却水が漏れたり、非常用の冷却装置が使えずに炉心溶融に至ったりする重大事故を想定し、社員や協力会社の従業員ら約340人が参集した。県の原子力安全専門委員会の委員や県・町の職員も見守った。

     このうち、緊急時対策本部を設けた関電原子力事業本部(美浜町)では、休日当番の7人に「緊急呼び出し」の社員らを加え、計約70人で訓練を開始。両原発から届く情報が交錯しないよう、それぞれに対応するスペースを区切り、各原発の緊急時対策所、本店(大阪市北区)とテレビ会議で状況を確認し合った。

     大飯原発は、車両が付近の県道を通れなくなったと想定し、一部の社員が自宅から実際に歩いて参集。訓練では、東京電力福島第一原発事故後の新規制基準に沿って配備した非常用の「大容量ポンプ」を用意した。原子炉を冷却するため、1時間に1800トン放水する能力があり、このポンプとホースをつなぐ訓練に社員12人が参加した。

     高浜原発の訓練でも、原子炉格納容器内の圧力を下げるため、海水をくみ上げるポンプが設置された。

     対策本部では、本部長の岩根茂樹社長が指揮を執った。各原発に「責任を持って事故の収束に努めて」と呼びかけ、本店に向けて「両原発の情報を混同しないように」と注意を促す場面もあった。

     訓練終了後、関電は「今後、詳細な評価と確認を行い、改善につなげていく」とコメントを出した。

    2017年09月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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