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    自助・共助で減災を 県シンポで専門家 西方沖地震12年

    • シンポジウムで講演する北園名誉教授
      シンポジウムで講演する北園名誉教授

     福岡県西方沖地震から12年がたった20日、県内ではシンポジウムなどが開かれ、市民らが防災について考えた。同地震後、県内ではマグニチュード(M)7以上の揺れが予想される活断層が複数確認され、専門家は日頃からの備えの重要性を指摘している。

     「住民が危機意識を持つことが必要だ」。飯塚市で開かれた県など主催のシンポジウムで、講演した熊本大の北園芳人名誉教授は、集まった市民ら335人に呼びかけた。

     北園名誉教授は、昨年4月の熊本地震の震源となった活断層について、発災前から被害想定が行われていたことを紹介。一方で発生確率が低いと思われ、住民の関心が薄かったとし、「活断層は動くと考えなければならない。自然災害を完全に防ぐことはできないが、地域コミュニティーを活性化させ、自助・共助で減災を目指すべきだ」と強調した。

     政府の地震調査委員会によると、福岡県内でM7以上の地震が発生する恐れがある活断層は7か所。このうち、地震の規模が最も大きくなる活断層は、東峰村から飯塚市を抜けて玄界灘に延びる「西山断層帯」で最大M7・9~8・2とみられている。

     今後30年以内の発生確率でみると、福岡市から筑紫野市にかけて分布する「警固断層帯」の南東部が0・3~6%と最も高い。県はこの断層が引き起こす地震による被害を、死者1183人、建物の全半壊約3万3000棟と想定している。

     福岡管区気象台地震火山課の米満俊郎・主任技術専門官は「福岡県内の活断層が熊本地震で影響を受け、活発化したことを示すデータは現段階では確認されていない」とした上で、「活断層への注意は怠ってはいけない。いつ地震が起きても大丈夫なように備えてほしい」と話している。

    2017年03月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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