文字サイズ

    ライフル射撃で東京五輪を目指す 体育教師 橋爪一馬さん(26) 教え子とも競い成長

    • 県立関有知高校教諭・橋爪一馬さん
      県立関有知高校教諭・橋爪一馬さん

     標的に狙いを定め、重さ5キロのライフル銃を構えて集中力をとぎすませる。爽やかな笑顔から、鋭い目つきに一変した。張りつめた空気が漂う中、「パンッ」という音が射撃場に響き、直径わずか0・5ミリの中心部分に弾が命中した。ライフル射撃の選手と、高校教員の二足のわらじを履く期待のアスリートは、4年後の東京五輪出場を目指し、練習や大会に慌ただしい日々を送る。

     ライフル射撃の「50メートルライフル3姿勢」は、50メートル先の標的に向かって「立射」「膝射」「伏射」のそれぞれの射撃姿勢で40発ずつ弾を撃ち、的を射た得点の合計で競う種目。ライフル銃は銃刀法により所持許可が必要とされており、自衛官の選手も多い。教員は異色の存在という。

     競技を始めたのは高校1年の春。野球に打ち込んだ中学時代から一転、「これまでと違った部分で輝いてみたい」と転向を決めた。ライフル射撃部で基本動作を一から学び、2年の春には団体戦のメンバーとして優勝を経験するなど、徐々に頭角を現した。「いかに銃を動かさず、静かに引き金を引くかが問われる競技。自分に妥協せずに向き合えれば、必ず結果につながる」と、魅力を熱く語る。

     大学3年の時、「ぎふ清流国体」(2012年)を控えた岐阜県から選手強化のためスカウトされ、岐阜県の教員採用試験を受けた。合格後、県立関有知高校(関市)の教員として国体に出場。同校ではライフル射撃部の顧問も務める。今後の活躍が期待される選手も育成し、「生徒はライバルでもある。負けていられないという思いで、自らも成長できるのが教師の特権」と顔をほころばせた。

     現在は、勤務後に自身の練習に取り組み、大会出場のため週末は全国各地を飛び回ることも多い。多忙な日々を送るが、「目標は東京五輪出場」と迷いなく言い切る。県の強化指定選手となり、周囲の期待も大きい。「国体での恩も感じている。結果を出すことで岐阜県を盛り上げたい」と闘志を燃やした。(宮地語)

     ◇滋賀県栗東市出身。同県立水口高校、同志社大を卒業し、2012年4月から県立関有知高校(関市)に勤務する。12年のぎふ清流国体では50メートルライフル3姿勢で2位、今年5月の「ライフルナショナルチーム選考記録会」では同種目で1159点を記録し優勝した。保健体育科教諭。

    2016年08月01日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP

    理想の新築一戸建て