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    岐阜空き家・相続共生ネット 名和泰典・理事長

    • 空き家問題について図解して説明する名和さん
      空き家問題について図解して説明する名和さん

    <空き家の悩み広く支援>

     空き家問題を扱うNPO法人「岐阜空き家・相続共生ネット」を昨年設立した。空き家対策の相談に応じたり、空き家を調査する現地視察会を開いたりと、幅広く空き家問題に取り組んでいる。

     「空き家が老朽化すると、通学路に崩れかかるなど、予想できないことが起きる恐れがある。事故があってからでは遅いので、所有者や相続予定者は、自分の問題として捉えなければいけないし、地域住民も声をあげる必要があります」

     ゼネコン退社後に独立し、診療所開業のコンサルタントをしていた。その一方で、診療所の地主が相続を巡ってトラブルになることもあり、相続問題にも携わるようになった。

     所属していた全国不動産コンサルティング協会で2年前、空き家問題の担当者になった。協会は国土交通省の「空き家管理等基盤強化推進事業」の実施団体になっており、担当者としてトラブル解決マニュアルの作成もした。「あの時、担当者にならなかったら、今のように関わっていなかったかもしれない」と話す。

     空き家問題は、子どもが相続するか否か、通常100万円以上かかる家屋の解体費を誰が負担するのか、そもそも誰に相談すればいいのか、といった様々な問題が複雑に絡み合っている。

     設立したNPOでは、無料で個別相談に応じ、解体や売却、リフォームなどの選択肢を、メリットとデメリットを示した上で説明する。相談者が決断すれば専門家を紹介し、サポートしている。

     このほか、民間資格である「空き家相談士」として、県や自治体の空き家問題対策を支援。10月には、羽島市とともに「わが家の終活」セミナーを開いた。

     最近では、川辺町下麻生地区で現地視察会を開催。この地区は200戸以上のうち5分の1が空き家になっているため、住民も危機感を持つようになったという。

     「空き家の所有者は別のところに住んでおり、空き家がどのような状況なのか把握していないことが多い。地元の人たちが問題視し、声をあげないと解決できないこともある。個別相談など点だけでなく、地域や行政など面的な支援も行っていきたい」

     (増実健一)

    <プロフィル>

     なわ・やすのり 羽島市在住。母と妻、娘3人の6人暮らし。ゼネコン勤務を経て独立。診療所の開業コンサルタントと相続問題を扱う会社2社も経営している。59歳。NPO法人「岐阜空き家・相続共生ネット」の連絡先は、058・253・5255。

    2016年12月19日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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