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    【センバツ】仲間を励ます 捕手の役目

    • ピンチにマウンドで丸山投手に声をかけ励ます戸部捕手
      ピンチにマウンドで丸山投手に声をかけ励ます戸部捕手

     一回一死二塁のピンチで、前橋育英の戸部魁人捕手はマウンドに向かった。40年ぶりの出場で盛り上がる相手側の応援もあり、丸山和郁投手が青ざめていたのがすぐにわかった。声をかけても言葉が耳に入っていない。お尻を2、3度たたいてすぐに戻った。

     こんなときは、どんと構える。「思いっきり投げてこい」。丸山投手が最も得意な直球勝負で、3、4番打者から三振を奪い、最大のピンチを切り抜けた。

     「みんなが楽しく野球できるようにするのが仕事」。正捕手の座を勝ち取った昨秋から、その思いは変わらない。グラウンドでは一人だけ、仲間の顔を見ることが出来る。調子が出ない選手には声をかけ、ピンチでマウンドに集まるときは、物まねで野手を笑わせる。その姿に丸山投手も「細やかな気遣いで力んだときも落ち着かせてくれる」と信頼する。

     観客の多くが相手の味方についた九回。1球ごとに沸き上がる大歓声にのまれそうになる選手たちを見て、マウンドに集合をかけた。「相手の歓声も、自分たちのことを応援していると思おう」。飯島大夢主将も「助かった」という一言でナインは落ち着きを取り戻した。

     「自分たちの野球が出来れば勝てる」と、大舞台で手応えをつかんだ。次戦も、チームの仲間とともに本来の躍動を見せ強豪を突破するつもりだ。(谷所みさき)

    2017年03月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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