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    母と子の笑顔守りたい

    ◇釜石で支援活動のNPO◇

    • 預かった子供に本の読み聞かせをする若菜さん(19日、釜石市小川町で)
      預かった子供に本の読み聞かせをする若菜さん(19日、釜石市小川町で)

    ◇小規模保育施設を開設◇

     東日本大震災後に釜石市で子育て中の女性を支援しているNPO法人「母と子の虹の架け橋」が今月、小規模保育施設「ベビーホーム虹」を開設した。市内では、母子支援、一時預かり保育に次いで3施設目になる。法人理事長の若菜多摩英さん(69)は「母親が安心して子どもを預けて働けるよう支援することで、その家族や地域全体も明るく元気になるようにしていきたい」と話す。(箱守裕樹)                  

     「ベビーホーム虹」(定員15人)は、閉園した釜石市立小川幼稚園(同市小川町)の園舎を利用。保育士のほか、研修を受けて市が認定した保育者もスタッフとして常駐する。利用は3人からスタートしたが、9月からは9人に増える予定だ。

     花巻市在住の若菜さんが仲間たちと支援活動を始めたのは2011年4月。避難所で周囲に迷惑をかけないように遠慮しながら生活する妊産婦を花巻市の宿泊施設に招待した。出産後1か月間、助産師や家事ボランティアらがサポートした。

     被災者が避難所から仮設住宅に移り住むようになった11年9月には、釜石市の平田第6仮設団地内に母子支援施設「ママハウス」を開設した。若菜さんは「親子が孤立しないように、困り事を相談したり、ママ同士で情報交換したりするような場所が必要だと感じた」と振り返る。生活再建を目指す母親のために就職に役立つスキルを磨く講座なども開いた。

     活動を続ける中で新たな課題が浮かび上がった。就職したくても、子どもを預けられる場所が見つけられない母親がいた。このため、12年5月には、一時預かり保育施設「虹の家」を市大只越町にオープンした。働く母親だけでなく、求職中で資格を取るために勉強する母親でも利用できる施設として定着している。

     市関係者は若菜さんらの活動を「行政サービスの行き届かない隙間を埋めてくれている」と評価する。「ベビーホーム虹」の取り組みについても、震災以降の待機児童の解消につながると期待を寄せる。

     若菜さんは「ママと子どもたちの明るく元気な笑顔を見るのが何より。みんなが笑顔でいられるように支援を続けていきたい」と意気込んでいる。

    2014年08月23日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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