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    立野ダム今年度本体着手 22年度完成

    • 立野ダムの建設予定地。手前が上流、奥が下流
      立野ダムの建設予定地。手前が上流、奥が下流

     洪水被害を防ぐため、国が南阿蘇村と大津町にまたがる白川で建設中の立野ダムで今年度、本体工事に着手する。2012年の九州北部豪雨では下流で住宅の浸水被害が相次ぎ、下流域の自治体は、早期の着工を望んでいたが、熊本地震の影響で1年遅れとなっていた。22年度の完成を予定しており、国土交通省は「白川の安全性を早く高めたい」としている。(本部洋介)

     ダムは、阿蘇地域から熊本市などを経て有明海に流れ込む白川(延長74キロ)の洪水調節を目的に1979年度に整備が始まった。流水型ダムという構造で、ダム本体の下部に開いた穴から、ダムに収まりきれない水が下流に流れる。

     阿蘇地域の年間の平均雨量は全国平均の約2倍に上り、大雨の時には白川に大量の水が流れ込む。白川は勾配が急なため、熊本市内で急速に水位が上昇するという。12年の北部豪雨では、同市の水位が約4メートルも上昇し、住宅の浸水被害が相次いだ。

     流水型ダムは、人がゲートの開閉の操作をしなくても、下流への水量調節ができるため、急速な増水に対応しやすい。ダムが完成すれば、熊本市でピーク時の1秒当たりの流量を約1割減らせるという。

     熊本地震では、ダム本体予定地近くの斜面が一部崩れるなどした。同省は昨年7月、専門家委員会を設け、地震による影響を検討。同委員会が同8月、予定地の岩盤が強固なことなどを確認し、ダム建設は可能との結論を出したため、高さ90メートルのコンクリート製の本体工事を始めることになった。

     同省は、工事用道路の設置や、地震で崩れた斜面の復旧を進めている。同省立野ダム工事事務所は「今後もダム周辺の斜面の状況など、地震の影響を確認しながら早期に工事を進めたい」としている。

    2017年08月10日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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