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    健康ポイント 拡大目指せ

    • 健康イベントで元気に体を動かす来場者ら(左京区で)=京都市提供
      健康イベントで元気に体を動かす来場者ら(左京区で)=京都市提供

     ◇自治体 検診や運動で景品

     ウォーキングやがん検診の受診といった健康につながる活動をした人にポイントを付与し、獲得数に応じて景品などをプレゼントする自治体が府内で増えている。高齢化が進むなか、自治体にとっては寝たきりや生活習慣病の住民を減らし、高騰する医療費の抑制につなげる狙いがあるが、参加者が伸び悩むなど課題も少なくない。(升田祥太朗)

     昨年11月下旬、左京区の京都市勧業館「みやこめっせ」で、お年寄りらが音楽に合わせて元気良く体を動かしていた。市主催の健康イベントで、来場者は市の「いきいきポイント」を5ポイント獲得できる。

     ポイントは、健康づくりにつながる行動をするたびに加算される仕組みだ。がん検診や人間ドックなどの健診1回で10ポイント、「朝食は必ず食べる」など自分で決めた目標を達成すると1日1ポイント。50ポイントで電動自転車や健康食品、商品券などがもらえる抽選に応募できる。

     市民なら誰でも参加でき、2016年度の制度開始以来、延べ約4000人の応募があった。

     京田辺市は13年度に「健幸パスポート事業」をスタート。がん検診などを受けたり、市主催の健康セミナーや後援するスポーツ大会に参加したりするとポイントがたまり、抽選で景品がもらえる。応募者は、13年度の62人から16年度は243人に増加。今年度の応募受け付けは3月9日までで、抽選で55人に家電や米、市スポーツ教室の招待券などが当たる。担当者は「今後は賞品を充実させることも検討したい」と話す。

     伊根町は15年度から、町内の店舗で使える商品券を景品にしたポイント事業を開始。向日市も今年度から同様の取り組みをスタートさせた。

     こうした動きは全国でも広がる。経済や医療、保険者団体などでつくる「日本健康会議」によると、全国約1700市町村のうち、健康ポイント事業に取り組む自治体は17年で328市町村に上った。同会議は20年までに800市町村に増やす活動指針を掲げている。

     自治体にとっては、事業をきっかけに健康的な生活を送る人が増えれば、医療費の抑制が期待できる。ただ、参加者を増やせず、打ち切りとなるケースも出ている。

     京丹後市は14年度に健康ポイント事業を始めたが、初年度の250人をピークに参加人数が年々減少。「想定より参加者が増えず、景品購入などに公費を投入することが困難」として、導入3年で廃止を決めた。担当者は「元々健康に意識の高い人の参加が目立ち、『健康ポイントがきっかけで運動習慣が身についた』という人が増えなかった」と打ち明ける。

     事業効果を高めるには、健康に関心が低い住民をどこまで取り込むことができるかがカギとなりそうだ。京都市は1月、ポイントの記録・管理や景品応募ができるスマートフォンのアプリを開発。家族や友人などの仲間内でポイントの状況を確認できる機能もあり、市健康長寿企画課は「制度の利便性を高め、健康づくりを楽しみながら継続してもらえるようにしたい」としている。

    2018年02月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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