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    新燃岳火山灰で金色陶器 三股の陶芸家 6年かけ技術確立

    • 表面が金色に発色する陶器
      表面が金色に発色する陶器
    • 山下盛親さん
      山下盛親さん

     霧島連山・新燃岳の火山灰を陶器の材料に用い、表面を金色に発色させる技術を三股町長田の陶芸家山下盛親さん(64)が確立した。2011年に新燃岳が大噴火した際に降った灰を保管し、約6年をかけて完成させた。自宅に構える「紫麓しろく窯」で、この技術を使った茶器やぐい飲みを販売している。

     山下さんは約30年前に紫麓窯を構えた。表面が虹色に輝く中国・南宋時代の曜変天目ようへんてんもく茶碗に魅了され、陶器の表面に塗る釉薬うわぐすりについて研究を続けてきた。

     11年の新燃岳噴火では紫麓窯周辺に10センチほど灰が積もった。山下さんは「陶器作りに使えるかもしれない」と灰を収集。釉薬に混ぜて焼き上げると灰の一部が金色に発色するが、焼く温度や時間、灰の粒子の粗さを変えることで風合いが異なるという。

     例えば、灰の粒子を細かくすると金色が陶器全体に薄く広がる。粒子を粗くすると下地の黒色が強く浮き出て、武骨な風合いになる。

     山下さんはこの発色技術を新燃岳にちなんで「新金燃釉しんきんもえゆう」と名付けた。茶器やぐい飲みのほか、今後は食器も作る予定という。

     窯には火山灰約100キロを保管しているが、いずれは三股町などが収集、埋設した大量の火山灰も利用したい考え。山下さんは「火山灰は処理に困るやっかいものだが、陶器に利用できれば貴重な資源にもなる」と話している。

     新金燃釉のぐい飲みは2000円から、焼酎用のカップは4000円から、茶器は2万~3万円。問い合わせは紫麓窯(0986・52・3603)へ。

    2018年02月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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