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    <3>視線と評価に達成感

    • 人気アニメ「進撃の巨人」のキャラクターに扮した山本さん。大学の学園祭などでもコスプレをするという(倉敷市連島町の倉敷芸術科学大で)
      人気アニメ「進撃の巨人」のキャラクターに扮した山本さん。大学の学園祭などでもコスプレをするという(倉敷市連島町の倉敷芸術科学大で)

     ◇コスプレイヤー

     ◇山本 悠未さん(岡山市)

     ピンクのウィッグ(かつら)とパーカー、茶色の手袋、ミニスカートといういでたちで、カメラの前でポーズを決める。音楽ソフト会社が作ったバーチャル(仮想)アイドルの“1人”、「巡音めぐりねルカ」にふんしたコスプレだ。

     今年1月13日、岡山市東区の西大寺緑化公園百花プラザで開かれたコスプレ愛好者による撮影会で、コンピューター上のキャラクターになりきったのは、倉敷芸術科学大でゲームのプログラミングやホームページデザインなどを学ぶ2年山本悠未ゆうみさん(19)(岡山市南区)。この日は、アニメや漫画などの登場人物そっくりに着飾った女性ばかり約10人と男性のアマチュアカメラマンが集まった。

     写真は参加者が互いに撮り合うなどし、画像は後日、インターネットを介して交流する、コスプレ愛好者のためのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿。初対面の参加者も多いが、山本さんは「互いにコスプレをしていると話しかけやすく、すぐに仲良くなれる」と話す。

     山本さんがコスプレイヤー(レイヤー)になったのは、高校1年の時。春に同市北区の岡山ドームで定期的に開かれているコスプレ関係のイベントに友人と足を運び、あるレイヤーが自分の好きなキャラクターに扮しているのを見て、その衣装や化粧にひかれた。

     秋に開かれた同イベントに再び参加し、「お姉さん系のキャラクターが自分に合う」と、思い切って巡音ルカのコスプレに挑戦。購入したピンクのウィッグに紫のドレスを身につけ、イベント会場を歩き回った。

     「あのキャラクター知ってる!」という、周囲からの好意的な視線。「一緒に写真を撮らせて」という声もかかり、「仲間の輪の中に入れた」という喜びと、衣装を着けてキャラになりきることの満足感や達成感を知った。

     ただ、自己満足では終わらない。「趣味を共有する様々な仲間から、出来栄えを評価してもらう」ことで、レイヤーとしての成長を目指している。

     その一つとして取り組むのが撮影会。SNSに寄せられる数多くの情報を基に選び、県内をはじめ、東京、大阪などにも出向く。撮影の際には被写体への光の当て方などを工夫するほか、衣装は今年に入って購入したミシンで手作りしている。「通販などで購入するよりも、キャラクターへの思い入れが深まる」という。

     「これまで女性のキャラクターを主にやってきたが、男装にも積極的にトライしていければ」と、レイヤーとして新しい方向性を探っている。大学を卒業して社会人になっても、レイヤーを続けるつもりだ。(冨浪俊一)

     ◇私の愛用品

     化粧品 2、3倍濃く時間かけ

     「衣装を着て、ウィッグを着けただけではキャラクターになりきれません。より似せるため、日頃使わないピンクや紫のアイシャドーなども使い、2、3倍濃い化粧をしてコスプレの質を高めます。男装をする時は、部分修正する化粧品でまゆ毛を消して、目の近くにまゆ毛を描きます。化粧には長い時には1時間程度かかります。最近は、かなり見栄えがよい化粧ができるようになりました」

     ◆仲間探しは…

     「いがらしゆみこ美術館」

     2000年、倉敷市本町に開館。7月以降、月2、3回、美観地区一帯でコスプレイベントを開く。イベントとは別に、毎日、お姫様ドレス体験や赤毛のアンのコスプレができ、スタッフもアドバイスしてくれる。

     副館長の三城五月さん(33)は「美観地区は歴史的な文化資産にあたる建物があり、コスプレにもいいスポット。美術館を、初心者から上級者までさまざまなレイヤーによる交流の場としていきたい」と話している。問い合わせは同館(086・426・1919)。

    2014年06月12日 05時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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