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    地名のルーツ 一冊に…作家・谷川さん

    「豊かな歴史知って」

    • 埼玉の地名について語る谷川さん
      埼玉の地名について語る谷川さん

     埼玉の地名にまつわる歴史を伝えようと、筑波大元副学長でノンフィクション作家の谷川彰英さん(72)(千葉市稲毛区)が書いた「埼玉 地名の由来を歩く」(ベスト新書)が人気を呼んでいる。8月下旬に出版され、今月増刷された。「『ダサイタマ』なんて言われるが、埼玉は魅力いっぱいと伝えたい」と県民にエールを送る一冊だ。

     谷川さんは長年、民俗学者・柳田国男を研究。京都、名古屋、千葉など「地名の由来を歩く」シリーズを書いてきた。第7弾として、「『何もない』とマイナスイメージにとらえられがち」という埼玉を取り上げた。約半年かけて県内各地の史跡を歩き、文献を調べた。

     全4章320ページで構成。第1章は、県名「埼玉」のルーツ、行田市の前玉さきたま神社を紹介する。「前玉」は、幸福を与える神の霊魂「幸御魂さきみたま」が由来とみられると知り、「幸せをもたらす県名とは素晴らしい」と感激したという。

     第2章では「熊谷」の由来について、武将・熊谷直実の父が熊退治した伝説に触れ、熊の首を埋葬したとされる「熊野堂」跡地も写真付きで載せた。第3章は埼玉が輩出した偉人4人について記し、第4章は、男衾おぶすま(寄居町)、道祖土さいど(さいたま市緑区)など県内の難読地名の読み方検定を楽しめる。

     「埼玉の豊かな歴史を知り、もっと埼玉を好きになってほしい。地域の魅力に一人ひとりが気づき、地方の過疎化を止められれば」と谷川さん。本体価格852円。書店などで購入できる。

    2017年09月14日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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