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    仕事との両立阻む…「小1の壁」まとめ

     共働き家庭の子どもが小学校に入学する時、親がよく直面するのが「小1の壁」です。保育園に比べて公的な学童保育は預かり時間やサービスの手厚さが異なるため、親が仕事を辞めざるを得なくなることが問題になっています。悩む親の現状や問題解消への対策についてまとめました。

    「小1の壁」とは

     子どもが小学校に入学した途端、放課後の預け先が見つからず、従来の働き方を変える必要に迫られたり、退職を余儀なくされたりすること。親が日中いない児童の多くは学童保育を利用するが、待機児童も多い。また、学童保育は保育園と異なり、夜遅くまでの延長保育ができないことが多く、退社時間との差も問題となる。子どもが未就学児でなければ勤務時間短縮制度が利用できないなど、職場環境も一因とされる。

    待機児童約1万人

    • 学童保育で、次男の帰り支度をする女性。夜8時までの民間学童に移ったことで、迎えに間に合うようになった(千葉県内で)
      学童保育で、次男の帰り支度をする女性。夜8時までの民間学童に移ったことで、迎えに間に合うようになった(千葉県内で)

     学童保育は、親が日中いない児童が放課後を過ごす「生活の場」だ。2014年度は全国に約2万2000か所あり、低学年を中心に約93万人が利用する。しかし、都市部では特に場所の確保が難しく、申し込んでも入れない待機児童も約1万人いる。(2015年04月12日)

     「小1の壁」にぶつかった親は、保育時間と退社時間の差に苦しみます。

    ケース1…「1時間の差」に苦しむ

     昨春、小学校に入学した長男(7)は学校終了後、週4日は午後6時までの学校併設の学童保育に通う。女性の帰りは7時ごろ。この「1時間の差」を埋めるため、長男は学童保育の後、週2日は塾へ、残る2日は一時的な預かり先の家に行く。

     長女を迎えに保育園にも行き、7時半に帰宅。夕食と入浴を済ませ、9時に子どもを寝かしつける。

     女性は広告代理店の管理職だった。長男の育児休業から復帰後は定時退社にしたが、以前のような成果を出すのは難しく、数年前に転職。今の会社でも、夜や週末に下準備をし、定時で仕事を終わらせる。(2015年05月26日)

    ケース2…頼みは実家の両親

     長男が1年生から通っていた学童クラブが定員オーバーで、審査の結果、小3の4月からの入会を断られた。女性は江東区のIT企業に大学卒業と同時に入社。以来、2度の育児休暇を経て、子供を保育所などに預けながら、キャリアを続けてきた。

     学童クラブは午後6時までしか預からないため、会社の時短勤務を利用し、午後4時半過ぎに退社していた。だが、学童クラブに入所できず、待機児童の受け皿として区民館で子供を預かってくれるのは午後5時まで。迷った末に同じ区内に住む実家の両親に長男の迎えと預かりを頼み込んだ。

     4年生になったらと考えていた、そろばんや習字、水泳などの習い事も1年前倒しで探した。習い事を終えた長男は、区民館の前に行き、祖父母の迎えを待つ。(2014年03月18日)

    増える民間学童保育、自治体も対策

    遅くまで対応、利用料は高め…民間学童保育

     「公立の学童は遅くまで預かってくれない」「習い事もさせたい」――。こうした様々な親のニーズに応えるのが、近年増えている民間の学童サービスだ。

     「メイ・アイ・カム・イン?(入ってもいいですか)」。横浜市にある民間学童「キッズデュオ・センター南」では、平日午後3時過ぎ、ランドセルを背負った小学生らが次々とやってきた。全国に約60か所あり、外国人スタッフらが遊びながら英会話も指導する。最長午後8時半まで預かり、学校や自宅近くへの送迎や夕食の提供なども行う。

     大手学習塾が運営する別の学童は学習指導が売りで、アートやサッカーなどのレッスンも可能。鉄道会社が運営している所も多く、どこも長時間の預かりや送迎が特徴だ。ただ、料金は週5日利用で月4万~5万円からと公立より高く、人気の施設はキャンセル待ちも多い。(2015年04月12日)

    定員増、保育時間拡大…自治体も対策

     「女性の活躍推進」を成長戦略に掲げる政府は、「放課後子ども総合プラン」を昨年7月に策定。保育所の待機児童対策に比べ、遅れがちだった放課後対策を強化し、学童保育の定員を5年間で約30万人分増やすとした。

     場所確保の打開策とされるのが、学校の活用だ。空き教室では07年から、地域住民らが見守る「放課後子供教室」(14年度は約1万2000か所)が実施されている。対象は全学年で、専業主婦家庭も利用できることから、学童保育と一体的に実施すれば、「全ての児童の安全な居場所が拡大できる」と政府はにらむ。(2015年04月12日)

     

     働く女性への子育て支援として、奈良市は4月から、市立小学校47校のうち46校に設けている学童保育「バンビーホーム」の保育時間を1~5時間拡大し、最長午後7時まで子どもを預かることに決めた。同市のバンビーホームは1965年、留守家庭の児童を預かるため3小学校で始まり、昨年は46校に達した。利用する児童数は昨年12月現在3082人で、全児童1万6201人の19%にあたる。(2015年01月10日)

     

    学童保育 正式名称は「放課後児童クラブ」。自治体やNPOなどが児童館や学校の敷地内などで運営し、児童の遊びや自習を見守る。料金は月平均約7000円。昨年5月時点で、全国約2万2000か所で約93万6000人が利用し、待機児童が約1万人いる。原則10歳未満までだった対象を、今年4月、小学6年までに拡大。国は2019年度までに利用枠を30万人分増やす方針だ。

     

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    2015年05月27日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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