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    消えた昆虫や花の表紙…「ジャポニカ」が復刻

     花や昆虫の写真を使った表紙で知られる子供用ノート「ジャポニカ学習帳」が今年で発売から45年を迎え、発売元の文房具メーカー「ショウワノート」(富山県高岡市)は8月上旬、過去の表紙を使った復刻版を販売する。(2015年07月08日)

    「気持ち悪い」苦情も、人気投票では上位

    • 投票で復刻版に使われることが決まったカブトムシの表紙の学習帳
      投票で復刻版に使われることが決まったカブトムシの表紙の学習帳

     ジャポニカ学習帳は1970年の発売以来、累計12億冊以上を売り上げている。親子2世代で使う人も多く、「懐かしい表紙をきっかけに、親子で会話を弾ませて」と復刻版の発売が決まった。

     投票は同社とインターネット通販大手「アマゾンジャパン」(東京)がネット上で実施。70年代、80年代、90年代、2000年代の各年代ごとに、それぞれ20種類の表紙から好きなものを選んでもらった。

     その結果、復刻版に使う各年代の1位は、70年代がクワガタ、80年代がカブトムシ、90年代と2000年代がチョウに決まった。

     昆虫の写真は、親や子どもから「気持ち悪い」との声が寄せられ、2012年以降、姿を消していたが、人気投票結果では上位を占めた。(2015年07月08日)

    写真はすべて1人の写真家が撮影

    • 子どもたちに親しまれているジャポニカ学習帳(2012年7月17日、高岡市佐野のショウワノート本社で)
      子どもたちに親しまれているジャポニカ学習帳(2012年7月17日、高岡市佐野のショウワノート本社で)

     「ジャポニカ学習帳」は、今年で発売40年。表紙の花やチョウなどの色鮮やかなカラー写真を懐かしく思い出す人も多いはず。あの写真は、プロの自然写真家がこのためだけに海外へ行って撮影している。

     (他社との)差別化を図るため、山梨県在住の自然写真家、山口進さんに依頼し、海外で写真を撮ってきてもらうことにした。78年にスタートし、現在まで続く「世界特写シリーズ」だ。

     山口さんが振り返る。「当時はインターネットもなく、通信手段は郵便か電話。いつどこに行けば、目的の花や虫が撮れるかを知るのは難しかった」。熱帯に行けば何とかなると思って行ったら、乾期で花も虫も全く見られない――ということも何度もあった。

     最近は情報は得やすくなったが、自然が残されている場所が減り、かなり奥地に行かなければ、目指す花や虫の写真が撮れなくなったという。

     そんな苦労の中で、貴重な写真が数多く撮影された。例えば、現在販売している「赤道編」の漢字練習帳の表紙になっている「クルシア」の花。ベネズエラの秘境、ギアナ高地で、「川の急流を船でさかのぼっていて、がけっぷちに咲く花を発見。岩場に乗り付け、木に登って花に近づき、片手で何十枚も撮影しました」。ノートの裏表紙には、山口さん自身による現地ルポも掲載されている。(2010年02月22日)

    後発でもシェア急増…理由は「昼メロ」?

    • ジャポニカ学習帳が目立つショウワノート本社(2012年7月17日、高岡市佐野で)
      ジャポニカ学習帳が目立つショウワノート本社(2012年7月17日、高岡市佐野で)

     ショウワノートがジャポニカ学習帳を発売したのは、1970年。「この時、学習帳のメーカーは20社近くあり、我が社は最後発だったそうです」と、現在同社で学習帳を担当している吉橋昌宏さんは話す。

     当時、学習帳の表紙はイラストで、価格は1冊30円が主流だった。最後発の同社は動植物のカラー写真を採用。ただ、この時の写真は、資料写真を提供する企業から使用料を払って借りたものを使っていた。

     読み物ページもつけ、丈夫にするため紙質やとじ方も工夫。1冊50円と高くなり、最初はなかなか売れなかった。

     テレビコマーシャルを流したが、子どもたちは見られない昼のメロドラマの時間帯だった。ところが、文具店の奥さんが昼食を取りながらテレビを見る時間帯だったため、文具店からの引き合いが急増し、シェア(占有率)トップに躍り出た。(2010年02月22日)

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    2015年07月08日 17時38分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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