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    気象・災害まとめ読み

    防災は家庭から…地震対策まとめ

     9月1日は「防災の日」。東日本大震災から4年半の節目でもあります。昨年、政府が公表した2014年版「全国地震動予測地図」では、大地震が起きる確率が各地で大きく上がりました。万が一の事態に備え、私たちにできることをまとめました。

    高まる大地震のリスク

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     政府の地震調査委員会は2014年12月19日、今後30年以内に震度6弱以上の揺れが起きる確率の分布を示した2014年版「全国地震動予測地図」を公表した。

     想定する地震の規模や計算法を見直した結果、13年版に比べて関東各地で確率が上がり、高い確率となった。都道府県庁所在地の市庁舎(東京は都庁)周辺で、全国で最も高いのは横浜市の78%だった。さいたま市は21ポイント上昇の51%、都庁周辺は20ポイント上昇の46%と、確率が大きく上がった。

     震度6弱以上の揺れには、気象庁が定める最高震度の7と、6強が含まれる。6弱の揺れは、耐震性が低い建物が倒れる危険がある。(2014年12月20日)

    主な都市の確率は

    • 主な都市の中心部で今後30年以内に震度6弱以上で揺れる確率(クリックで拡大)
      主な都市の中心部で今後30年以内に震度6弱以上で揺れる確率(クリックで拡大)

    家庭でできる地震対策

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     巨大地震が懸念される中、家庭の防災力アップが急務となっている。政府の中央防災会議が発表した「南海トラフ巨大地震」対策の最終報告書は、行政などが十分な支援を提供できずに避難所や救援物資が不足する可能性を示唆。家屋の耐震化や家具の固定、十分な備蓄といった対策を求めている。

     家庭での防災対策に詳しい危機管理教育研究所(東京)代表の国崎信江さんは「まずは家の中を整理整頓し、物を減らすことから始めて」と呼びかける。

    まずは整理整頓

     家具の転倒や荷物の散乱は、けがにつながるだけでなく、避難路をふさいだり、コンロやストーブの火が燃え移ったりしかねない。転倒防止器具などの活用も有効だが、余計なものを置かないシンプルな暮らしが、命を守ることにつながるという。

    避難を見越した対策も

     割れたガラスなどが飛び散ることに備え、寝室に運動靴やサンダルがあると安心。両手が自由になるヘッドランプや、閉じこめられた時に助けを呼ぶためのホイッスルは、家族全員の枕元にほしい。

    家屋の耐震性もチェック

     家屋の倒壊を防ぐことも重要だ。阪神大震災では、犠牲者の死因の8割以上が住宅の倒壊などによる窒息死や圧死で、特に古い住宅での被害が目立った。

     建築基準法は、1971年、81年、2000年に改正され、徐々に耐震基準が厳格化されてきた。古い家ほど耐震性が不十分なことが多いが、新しくても、壁が極端に少ない面がある建物や、増改築で吹き抜けを作るなどしている場合には、揺れに弱いことがある。

     全国の自治体の8割が、古い住宅の耐震診断や耐震補強への補助制度を設けている。柱と基礎を金具で固定するなど、安価に耐震性が向上できる場合もある。日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の担当者は、「大きな車が前を通ると揺れを感じたり、ドアや窓が開きにくくなっていたりする場合、耐震診断を受けてもらいたい」とする。

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    消費しながら買い足す「回転備蓄」

     中央防災会議は、南海トラフ巨大地震の発生後3日間に、最大で飲料水4800万リットル、食料3200万食が不足するとし、各家庭で1週間分の水や食料の備蓄が必要とした。

     1週間分はかなりの量になるため、普段食べる食材や飲み物を多めに買っておき、消費した分だけ買い足す「ローリングストック」(回転備蓄)が注目されている。冷蔵庫の製氷室を常に満杯にしておき、非常時には解かして飲料水にするといった工夫も有効だ。

     備蓄すべきなのは、飲食物だけではない。電池やカセットコンロ用ボンベ、ろうそく、使い捨てカイロなども必要。また、子供や高齢者がいる家庭では、衛生面に配慮してウェットティッシュや消毒液を多めに用意し、ペットのいる家ではペットフードを買い置きするなど、家庭の特徴に応じた備えが大切だ。(地方部・磯江祐介、社会部・前田利親  グラフィック 小谷光)

    (2015年03月29日)

    地震時の火災、原因の多くは「電気」

     地震時の火災は、電気が原因で発生することが多い。電気火災を減らすには、揺れを感知して電気を遮断する「感震ブレーカー」の普及など、防火対策の強化が求められる。

    阪神大震災は6割、東日本大震災は7割

     総務省消防庁によると、阪神大震災(1995年)では、原因が判明した火災139件のうち85件(61%)は電熱器具や電源コードから出火するなど、電気によるものだった。東日本大震災(2011年)でも、原因がわかった火災の71%が電気に起因していた。

    自動停止する感震ブレーカー、導入進まず

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     阪神大震災の後、ガスに対しては、地震が起きると自動的に遮断する装置の設置が義務づけられ、今ではほぼ完備されている。

     電気も、強い揺れで自動的に止まる感震ブレーカーが開発されたが、事業者が設置するガス遮断装置と異なり、住民が自主的に取り付ける必要があることなどから、広まらなかった。

     近年、南海トラフ地震や首都直下地震などへの懸念が高まるのを受けて、国や自治体は設置を住民へ積極的に呼びかけるなど、普及に本腰を入れ始めた。

     感震ブレーカーは、分電盤やコンセントに内蔵したセンサーが、震度5強程度以上の揺れを感知すると作動する、といった仕組みになっている。

     分電盤型は建物全体の電気を止められるので便利だが、避難時に使う照明などには別途、電源が必要だ。コンセント型は電気を遮断したい機器を選んで取り付けられる一方で、たくさん付けるとコストがかさむなど、種類によって特徴や費用などが異なるので、取扱業者からよく説明を受けることが大切だ。

     京都府亀岡市の千代川幼稚園は約2年前、コンセント14か所を、地震で電気が止まる製品に交換した。10万円を超す出費だったが、同園主事は「東日本大震災の被災地へ支援活動に行って、被害の大きさにショックを受けた。子どもたちの命を守るためには、万全を尽くさなければと感じて導入した」と語る。

    電熱器近く 衣類避けて

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     電気火災はどのようにして起きるのか。製品評価技術基盤機構によると▽電気ストーブなどの電熱器の近くに衣類や紙などが散乱し、熱せられて発火する▽電源コードに重い物が倒れかかってショートする――といった事例が多い。

     電気火災を防ぐには、感震ブレーカー以外にも対策が必要だ。同機構では「電熱器具のそばに燃えやすい物を置かないなど、日頃の注意が非常時に効果を発揮する。地震時には、停電が復旧して通電が再開する時に出火する危険もあるので、屋外に避難する時はブレーカーを切ってほしい」と話す。

     阪神大震災では、熱帯魚用の水槽が破損して水がなくなり、空だきになったヒーターから出火した事例もあった。このため業界は、ヒーターの過熱を防ぐ安全規格を定めた。この規格を満たす製品には適合マークが付いているので、購入の際にはよく確認しよう。(編集委員・川西勝  グラフィック 梅田幸代)

    (2015年04月26日)

    地震防災リンク集


    +気象庁地震情報
    +国土交通省災害・防災情報
    +国土交通省ハザードマップ
    +総務省消防庁
    +各自治体防災情報
    +独立行政法人防災科学技術研究所
    +東大地震研究所広報アウトリーチ室

    2015年08月28日 12時12分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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