文字サイズ
    まとめ読み「NEWS通」

    電力小売自由化まとめ…選ぶポイントは

    • 我が家の電気代は安くなる?
      我が家の電気代は安くなる?

     家庭向けの電力小売り自由化が4月にスタートし、消費者は電気の購入先を自由に選べるようになります。大手電力や、異業種から参入した「新電力」が続々と料金プランを打ち出していますが、どう変わるのでしょうか。切り替えのポイントや各企業の取り組みをまとめました。

    連載「電気を選ぶ」

     消費者が電力会社を自由に選べる電力小売りの全面自由化が4月から始まる。様々な会社が安価な料金設定や新たなサービスを競っている。選び方や契約する際の注意点を紹介する。

    ・(上)自由化、我が家に得な社は
     「自由化で電気料金が安くなるかもしれません」
     福島県の主婦(56)は1月、テレビ番組のそんな言葉に色めき立った。…[続きを読む]

    ・(中)新制度、なお残る誤解
     「様々な会社が参入するようだが、もし倒産した場合、電気を使えなくなるのか」
     「今までの契約プランを続けて利用できるのか」…[続きを読む]

    ・(下)セット販売、契約内容を吟味
     経済産業省によると、4月からの電力小売りの全面自由化によって生まれる市場規模は約8兆円に上る。新たに参入する会社(新電力)はあの手この手で顧客の獲得を目指すが、悪質業者も動き出している。…[続きを読む]

    電力小売の自由化とは?

     政府が進める電力制度改革の一環。4月1日から、住んでいる場所によって決まった電力会社からしか買えなかった電気を、経済産業省の審査登録を受けた会社(新電力)からも買えるようになる。電気料金の規制もなくなり、料金は各社が自由に設定する。(2016年02月03日)

    参入する企業は

     資源エネルギー庁のホームページによると、「小売電気事業者」として登録しているのは、2月8日現在で169社。このうち家庭へ販売について「予定あり」としているのは47社となっている。

    選ぶポイントは

    どことでも自由に契約可能

     家庭で使う電力はこれまで、東京電力や関西電力など地域ごとに決まった電力会社から購入するしかなかった。だが、自由化により4月からは各地域で電力を提供する業者であれば、どことでも自由に契約できるようになる。

     自由化に伴い、料金プランも各社の裁量で柔軟に設定できるようになり、価格競争が促されて割安になることが期待されている。(2016年02月02日)

    切り替え時には「スマートメーター」の設置を

     購入先を切り替える際はスマートメーターの設置が必要だ。各地域の電力会社は、すでに原則無料で各家庭の電力量計をスマートメーターに交換する作業を実施中で、4月以降に新電力に切り替える場合も原則無料で交換してもらえる。(2016年02月02日)

    料金は安くなる?

     これまでに発表された各社の料金プランを東京電力の現行の標準的プラン「従量電灯B」と比べると、家族人数が多いなど毎月の電力使用量が多い家庭ほど、自由化による料金の軽減メリットが出やすい傾向にある。プランや条件で異なるが、使用量が多ければ月400~1000円前後安くなる。ただ、新プランの中には2年契約を前提とし、中途解約時に数千円程度の違約金を払わねばならないものもある。(2016年02月02日)

    「セット割」も

     もう一つのポイントが、インターネットの利用やクルマの使用頻度など生活スタイルに関連する特典だ。新しい料金プランでは、電気料金以外の分野でも割引などを行う「セット割」サービスを実施するものが多い。(2016年02月02日)

    新規参入企業は「お得」を強調

     新規参入企業は、本業でなじみのある顧客に電気も一緒に契約してもらい、料金を割り引く戦略だ。

     東京ガスは、インターネット接続サービスなどと組み合わせると割引率が上がる。東京急行電鉄子会社はケーブルテレビなどとセットにすると、東電より年間約1万円安くなるプランを設定した。ジュピターテレコム(JCOM)も、ケーブルテレビなどの顧客に電気とのセット契約を呼びかけている。(2016年01月08日)

    ◇主な新規参入企業が発表した家庭向け電気料金の例

    社名 特徴
    東京ガス ガスとセット契約で、東京電力より年間で約5000円安い(戸建て、3人家族を想定)
    東燃ゼネラルグループ 東電より年間約1万円安い(戸建て、4人家族)
    東京急行電鉄 ケーブルテレビなどとのセットで、東電より年間約1万円安い(戸建て、4人家族)
    大阪ガス ガスとのセット契約(2年)で、関西電力より年間約6200円安い(4人家族)
    ジュピターテレコム ケーブルテレビとのセット契約などで、東電より年間約6800円安い(戸建て)

     (2016年01月08日時点のデータ)

    電力大手も囲い込みに躍起

    • 新料金メニューについての記者会見で質疑に答える東京電力の小早川智明常務執行役(左)(1月7日、東京都内で)
      新料金メニューについての記者会見で質疑に答える東京電力の小早川智明常務執行役(左)(1月7日、東京都内で)

     新規参入企業の攻勢を受け、電力大手側も「割安感」をアピールしている。電力使用量の多い世帯を奪われれば収益悪化につながりかねない。ポイント制度などを駆使して囲い込みに躍起になっている。

     「割安な夜間料金の対象を2時間拡大」(関西電力)、「ポイント会員は2年で最大1980円の軽減」(中部電力)――。電力9社の新プランは、現在の料金から「どれだけ安くなるか」を訴えたものが多い。(2016年02月01日)

    ◇電力9社の新プランの一例(従来の販売エリア)

    北海道 使用量の多い家庭向けプランに入りやすくなり、料金も割引
    東北 新築でオール電化の場合、年間約1万9700円引き
    東京 ポイントなどで年約1000円分を軽減。ガスとセットでさらにお得
    中部 ポイント会員は、2年で最大1980円分を軽減
    北陸 メールで指定された時間帯に節電すると、料金を割引
    関西 割安な夜間料金の対象を2時間拡大し、夜10時から翌朝8時に
    中国 月1万6001円を使う家庭の場合、年間約5%引き
    四国 土日、祝日の利用量が多い家庭で、月1万2200円を使う場合、年約4800円(月約400円)引き
    九州 月1万3145円を使う家庭の場合、年間1944円(月162円)引き

     (2016年02月01日時点のデータ)

    「停電しにくい」ダメ 「高額な違約金」禁止…営業ルールも

     経済産業省の電力取引監視等委員会は22日、電力販売業者が一般家庭に宣伝や勧誘などの営業活動を展開する上でのルールをまとめた。

     チラシやホームページなどで「停電しにくい」など根拠のない表現を使うことはできない。料金を「時価」とすることも禁じ、平均的な月額料金などを目安として示す。「地産地消」をアピールする場合、発電所の場所、電気の供給地域を明示しなければならない。

     国の「固定価格買い取り制度」(FIT)を利用して発電した再生可能エネルギーを「グリーン」や「きれい」と宣伝するのも禁止した。(2016年01月23日)

    関連記事

    (下)セット販売、契約内容を吟味(2016年02月12日)
    (中)新制度、なお残る誤解(2016年02月11日)
    (上)自由化、我が家に得な社は(2016年02月10日)
    生活に合わせ「新電力」プラン(2016年02月02日)
    電力大手、囲い込み躍起…小売り自由化、割安感で参入組に対抗(2016年02月01日)
    電力小売り営業ルール…「停電しにくい」ダメ 「高額な違約金」禁止(2016年01月23日)
    電力小売り、値下げ競争…新規参入企業、セット割充実(2016年01月08日)

    関連リンク

    +資源エネルギー庁 登録小売電気事業者一覧

    2016年02月12日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    2018年を彩るカレンダーをプレゼント!