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    トピックス社会

    プロ野球交流戦・ロッテの“挑発”が今年も止まらない

    メディア局編集部 原啓一郎

    開幕戦で広島に勝ち越し! その秘密兵器か

    • 交流戦のメインポスター
      交流戦のメインポスター

     プロ野球のセ・パ両リーグ交流戦が5月31日に始まり、パ・リーグの千葉ロッテマリーンズがセ・リーグで現在首位を走る広島に、2勝1敗と開幕カードの3連戦で勝ち越した。これは、もしかして、あの“挑発ポスター”のおかげ?とささやいた声があるとかないとか。

     実はロッテは、毎年の交流戦で対戦相手を絵柄やキャッチフレーズで挑発するポスター作成が恒例だ。本拠地のQVCマリンフィールド(千葉市美浜区)や千葉県内の施設などで計約8000枚を掲示する。今年はロボットバージョンが登場。機動戦士ガンダムなどを思い起こさせるつくりになっている。

     ポスターの“主役”はロボット「非交流戦士マジワラン」。交流戦なのに「非交流」「マジワラン(交わらん)」って、ツンデレなのか、オヤジギャグなのか…微妙だ。

     自軍版と対戦相手6球団版の7種類ある。メインの自軍版は「交流戦にロケットパンチ!」。グレーを基調としたマジワランが他球団のロボットたちの前に立ちはだかり、全体の3分の2近くの面積を占める。いかにも強そうである。

     他球団版は“実戦中”で、もちろんマジワランが大活躍。相手のロボットをわしづかみにし、殴り飛ばし、引きちぎっている(ちょっとかわいそう…)。グラウンドでも、6球団を徹底的に(たた)きのめしてやろうという気合が伝わってくる。

     そして、初戦の相手・広島に対してはどんなものだったかというと、「勝利との破局!鯉人(こいびと)たちの悲劇始まる!」。字面は厳しいが、今勝っているからと慢心するな、と、あえて苦言を呈する仲間のような優しさも感じてきてしまう。といいつつ、対広島の初戦はロッテがまず1勝したのだから、よしとしよう。交流戦は同じ相手と3回対戦するので計18試合あり、最後に笑えるかどうかはまだ見えてこない。

     ちなみに巨人版は「宿命の再会!勝ち星だけはロッテにクルーズ!」。昨季限りでロッテを退団し巨人に移籍したクルーズ選手をバリバリ意識しているが、その一方、ほのぼのした“旧友”へのエールも感じられる。絵柄では、おなじみの巨人のマスコット・ジャビットを模したらしいオレンジ色のロボットが泣きそうだが…(がんばれ、ジャビット!)。

    • 対巨人戦。オレンジ色のウサギロボットが頭をわしづかみにされている
      対巨人戦。オレンジ色のウサギロボットが頭をわしづかみにされている
    • 対広島戦。鯉形ロボットがあっけなく一本釣りだ
      対広島戦。鯉形ロボットがあっけなく一本釣りだ

    東北初球団・楽天への“ちょっかい”が今は恒例行事に

     通常は試合日程やチケット情報などを紹介するポスターに、ロッテが“挑発”色を盛り込んだのは、交流戦が始まった2005年。ただし、当初は交流戦直前のリーグ開幕戦の対戦相手・楽天だけを相手にしたものだった。

     実はその年、楽天は東北地方に初めて誕生したプロ球団として華々しくデビュー。球界で話題をさらった楽天に対し、「東北に春が来るのは、遅い」というポスターをバーンと突きつけたのだ。ある意味勇気ある挑戦だ(実はロッテ、1970年代に一時、仙台を本拠地としていた、という歴史もある)。ロッテ広報担当の梶原紀章さんは「思い切って冒険してみたが、本音のところでは周囲の反応が怖かった」ともらす。

     幸い、キツイようで実は心優しい遊び心感が結構受けたらしく、人気は上々だったため、その後は毎年作製。一時はマンネリ化の批判も受け、5年間作製を休止したが13年に復活。

    • 15年の巨人戦ポスター
      15年の巨人戦ポスター

     14年はチームのマスコットキャラクター「マーくん」が登場。対巨人では、「最近人気の…なんだっけ…ほら、『惨劇の巨人』?面白いよねぇ!」と、人気漫画「進撃の巨人」をもじったものが注目された。15年は千葉県内で活動するプロレス団体と連携。当時貧打にあえいでいた巨人が「炸裂!打線がGメGメソバット」を受け、ノックアウトされていた。

     今では「次はどんな挑発が来るんだろう」と盛り上がるのが、プロ野球ファンの恒例行事となっている。「思惑としては大成功」と梶原さんはちょっぴり自慢げだ。

     ポスターは今年からは、ポスター内容を再現した映像も用意し、本拠地での広島戦、阪神戦、ヤクルト戦で放映する予定。

     せっかくなので、球場に、マジワランの“ツンデレな挑発”を見に行ってはいかが?

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    2016年06月03日 10時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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