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    トピックス社会

    「普及しないで!」 真夏の“罪作り”な新風物詩

    メディア局編集部
    • 東京中央郵便局(東京都千代田区)で売られている「お盆玉」専用のポチ袋
      東京中央郵便局(東京都千代田区)で売られている「お盆玉」専用のポチ袋

     「余計な習慣を増やすな」「どうか普及しませんように」――。今、ツイッターでこんな悲鳴が寄せられつつ、じわじわと広まっているという新習慣があるらしい。

     その正体は、お年玉ならぬ「お盆玉」だ。お年玉と言えば、紛れもない正月の風物詩。新年会で親戚の子どもに「気前のいいおじさん、おばさん」を演じた帰り、財布の軽さに笑い泣きするのも大人の(つら)さかも。ところが、これが8月のお盆休みにも拡大中という。いったいなぜそんなことに?

     仕掛けたのは、お年玉用のポチ袋などの祝儀用品を製造販売する「マルアイ」(山梨県市川三郷町)。「お盆玉」は同社が6年前に作った造語で、ひらがなの「おぼんだま」と共に商標も登録済み。2010年、「正月がお年玉なら、夏には『お盆玉』だ」と、まず言葉を思いつき、金魚やラムネなどの絵柄が入った専用のポチ袋を商品化、文具店などで売り始めた。2014年からは全国の郵便局店頭にも登場、認知度が一挙に上がった(一部商品は取引先の会社名で販売)。

     と同時に、ツイッターではここ1~2年、夏になると、郵便局の店頭に並んだポチ袋の写真とともに冒頭のようなつぶやきが拡散されるようになったという。大人が戦々恐々とする様子の投稿は、多くの共感を呼んでいるとか。同社によると、お盆玉の中身の相場は「お年玉の7~8割」でやや少なめらしいが、それでも懐は痛いのだ。一方、もらう立場の子どもたちからは、「金欠。お盆玉に期待するしか」「おばあちゃまに教えなくちゃ」といった声が続々。

     この勝負、結末は「大人の対応」ということになってしまうのか。いや、昔から各地にあったかもしれない習慣をいち早くビジネスに結びつけた同社のアイデア勝ちかも。

    商機を狙え!

    • イオンリテールが販売する夏向けのおせち「海のテーブル」。シーフードを中心に、白ワインに合う食材をそろえた
      イオンリテールが販売する夏向けのおせち「海のテーブル」。シーフードを中心に、白ワインに合う食材をそろえた

     たくましい商魂で夏の新習慣を生みだそうとしているのは、同社だけではない。総合小売業のイオンリテールは今夏から、夏向けのおせち料理「夏おせち」を本州と四国で販売する。同様のものは数年前に関西の仕出し料理店が始めたとされるが、小売業界大手が手がけるのは初の試みという。

     しかし、鹿肉のパテや骨付きのラムなど、洋風が中心のラインアップだ。それもそのはず、もともとお盆休みの時期はパーティー用のオードブルの需要が多く、8月の平日に比べて10倍以上の売り上げがあるという。

     おせちは本来、正月や端午の節句などの「節日(せちび)」に作る食べ物のこと。「盆休みは時期が違う」という声もありそうだが、消費者に「おっ」と思わせるネーミングで商機を狙うらしい。さて、こちらの反応はどうなるだろう。


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    2016年06月23日 14時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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