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    まとめ読み「NEWS通」

    英「EU離脱」まとめ…国際情勢や世界経済に不安

    • 24日、ロンドンで、英国旗を掲げて投票結果を喜ぶ離脱派の支持者ら(ロイター)
      24日、ロンドンで、英国旗を掲げて投票結果を喜ぶ離脱派の支持者ら(ロイター)

     欧州連合(EU)に残留すべきか離脱すべきかを問う英国民投票の結果は24日確定し、離脱支持が過半数に達した。

     残留を訴えてきたキャメロン英首相はロンドンでの演説で、10月までに辞任する意向を表明した。新首相がEUとの離脱交渉の開始を判断することになる。英国が脱退すれば、1993年に発足したEUからは初めてとなり、深化を続けてきた統合の歴史は大きな転換点を迎える。英国、EUともに影響力の低下は必至で、国際情勢、世界経済ともに不安定化する恐れが出ている。(2016年06月25日)

     国民投票にいたる経緯と、各国の反応をまとめました。

    これまでの経緯

    2012年、保守党右派が国民投票を要求

     英連立与党第1党の保守党内で、欧州連合(EU)での英国の地位をめぐる国民投票の早期実施を求める声が強まり、キャメロン政権を揺さぶっている。親EUの連立第2党・自由民主党との間の亀裂を深めかねず、首相は難しいかじ取りを迫られている。

     発端は保守党下院議員の3分の1にあたる約100人の議員が6月28日、首相に連名で送りつけた書簡。EUの様々な法規制を念頭に「英国人の大半はEUが日常生活に過剰介入していると考えている」とし、2015年に予定される総選挙の後に国民投票を行うことを法律で定めるべきだと主張し、党首たる首相に反旗を翻した。(2012年07月05日)

    2013年、キャメロン首相が国民投票を公約

     キャメロン英首相は23日、英国の対欧州連合(EU)政策に関してロンドンで演説し、2015年に予定される次期総選挙での政権維持を前提に、17年までに「EUに残るか、出るかを問う国民投票を行う」と公約した。EU加盟国が、加盟の是非を国民投票にかけるのは初めてとなる。英国のEU脱退を招く可能性もあり、欧州の政治経済情勢に大きな影響を与えそうだ。(2013年01月24日)(→記事へ

    • EU残留か離脱かを問う英国の国民投票に勝利した離脱派のボリス・ジョンソン前ロンドン市長。足早に自宅から車へ向かった(24日、ロンドンで)=武藤要撮影
      EU残留か離脱かを問う英国の国民投票に勝利した離脱派のボリス・ジョンソン前ロンドン市長。足早に自宅から車へ向かった(24日、ロンドンで)=武藤要撮影

    離脱派の中心人物「欧州統合は失敗」

     【ロンドン=森太】英国の欧州連合(EU)残留か離脱かを問う6月の国民投票を巡り、ボリス・ジョンソン前ロンドン市長が、EUをナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーらになぞらえて、欧州統合は失敗に終わると主張し、波紋を呼んでいる。ジョンソン氏は、EU離脱派の中心人物。(2016年05月19日)

    EUと英国の関係は?

    基礎からわかるEUと英国

     英国で欧州連合(EU)への残留か離脱かを問う国民投票が6月23日に行われる。離脱が決まれば、英国とEUの関係は抜本的な見直しを迫られ、世界経済に大きな影響を及ぼす。EU全体が一つの市場を形成する仕組みや、英国とEUの歴史的な関係などをまとめた。(2016年06月15日)

    国民投票の結果は

    • 24日、ロンドンの首相官邸前で記者会見するキャメロン首相(AP)
      24日、ロンドンの首相官邸前で記者会見するキャメロン首相(AP)

    英「EU離脱」多数、首相10月までに辞任意向

     【ロンドン=本間圭一】欧州連合(EU)に残留すべきか離脱すべきかを問う英国民投票の結果は24日確定し、離脱支持が過半数に達した。

     残留を訴えてきたキャメロン英首相はロンドンでの演説で、10月までに辞任する意向を表明した。(2016年06月25日)

    「2度目の国民投票を」170万件超の署名殺到

     【ロンドン=青木佐知子】欧州連合(EU)からの離脱派が勝利した英国民投票の結果をめぐり、2度目の国民投票を求める声が広がっている。

     英政府が設けるオンラインサイトに登録された請願に、170万件以上の署名が殺到。ただ、英国では国民投票を行うには新たな立法手続きが必要で、再実施は難しそうだ。(2016年06月26日)

    EU離脱交渉、2年がメド…いつ「通知」焦点に

     【ロンドン=角谷志保美】欧州連合(EU)から離脱する手続きはEUの基本条約であるリスボン条約50条に定められている。

     英国が欧州理事会に脱退を通知すると、EU法にかわる取り決めである脱退協定と自由貿易協定の交渉が並行して始まる。EU法の適用は通知から2年後に停止されるため、交渉期間は2年がメドだ。(2016年06月25日)

    • ロンドンの金融街「シティー」は、EUからの離脱で存在感の低下が懸念される(五十棲忠史撮影)
      ロンドンの金融街「シティー」は、EUからの離脱で存在感の低下が懸念される(五十棲忠史撮影)

    存在感低下?シティーに不安広がる

     【ロンドン=五十棲忠史】英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱派が勝利したことを受け、ロンドンの金融街「シティー」では存在感が低下しかねないとの不安が広がっている。(2016年06月25日)

    各国の反応は

    オバマ大統領が英独首相と電話会談…連携確認

     【ワシントン=尾関航也、ロンドン=青木佐知子】英国が欧州連合(EU)離脱を決めたことを受け、オバマ米大統領は24日、キャメロン英首相、ドイツのメルケル首相と相次いで電話会談し、経済などへの影響を最小限にとどめるため各国で連携する方針を確認した。(2016年06月25日)

    米…オバマ大統領「英とEUは不可欠なパートナー」

     欧州連合(EU)離脱か残留かを問う英国の国民投票に関し、オバマ米大統領は24日の声明で、英国民のEU離脱という決断を「尊重する」とした上で、「米国と英国の特別な関係は不朽であり、今後も米国の外交、安全保障、経済政策の重大な要石であり続ける。EUとの関係も同様だ」「英国とEUは米国の不可欠なパートナーであり続ける」と述べた。(2016年06月24日)

    独…メルケル首相「EUと欧州統合プロセスの分断だ」

     英国国民が選択したEU離脱を受け、英国に残留を促してきたドイツのメルケル首相は24日、ベルリンで演説し、「とても残念に思う。EUと欧州統合プロセスの分断だ」と述べた。(2016年06月24日)

    仏…オランド大統領「欧州への過酷なテストだ」

     フランスのオランド大統領も24日のテレビ演説で「欧州に対する過酷なテストだ」と危機感をにじませた。一方、欧州域外の主要国は、今後の対英、欧州関係に向け、すでに様々な思惑を巡らせているものとみられる。(2016年06月24日)

    安倍首相、各国と連携指示

     政府は24日夜、英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が過半数となったことを受け、安倍首相と麻生副総理兼財務相らによる関係閣僚会議を首相官邸で開き、今後の対策を協議した。(2016年06月25日)

    スコットランド、2回目の住民投票手続き開始へ

     【ロンドン=森太】英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首席大臣は25日、英国からの独立の是非を問う2回目の住民投票について、「明確な選択肢として十分にあり得る。住民投票に向けての必要な手続きを近く始める」と述べた。(2016年06月25日)

    欧州主要国、「反EU」政党の伸長警戒

     【ブリュッセル=三好益史】英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことで、来年にかけて総選挙や国民投票など重要な政治日程を控えている欧州主要国は、EUに批判的な政党が勢いづくことを警戒している。(2016年06月25日)

    株式市場、為替相場…経済にも影響

    • 英国の国民投票で離脱支持が過半数に達したことを受けて急落したニューヨーク株式市場(24日、AP撮影)
      英国の国民投票で離脱支持が過半数に達したことを受けて急落したニューヨーク株式市場(24日、AP撮影)

    英国ショック、世界株安…NY610ドル急落

     英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱派が勝利したことを受け、24日の欧米の株式市場は全面安の展開となった。

     ニューヨーク市場では、ダウ平均株価(30種)の下げ幅が600ドルを超えた。下げ幅は米国債の格付けが初めて引き下げられた2011年8月以来の大きさだ。欧州の主要市場でも株価は下落した。大荒れとなった東京市場の流れを引き継ぎ、世界同時株安の様相を呈した。(2016年06月25日)

    G7協調で為替沈静化…市場、警戒くすぶる

     【ロンドン=五十棲忠史、ニューヨーク=吉池亮】欧州連合(EU)からの離脱が多数を占めた英国の国民投票から一夜明けた24日は、米国の著名投資家ジョージ・ソロス氏が予言したように、「暗黒の金曜日」となった。

     株価は世界の主要な市場で軒並み下落した。だが、為替相場は各国の財務当局・中央銀行が協調姿勢をとり、比較的落ち着いた動きとなった。(2016年06月25日)

    2016年06月26日 13時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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