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    まとめ読み「NEWS通」

    築地市場の豊洲移転~石原元知事の証人喚問

    • 都議会の百条委員会で証人喚問に臨む元都知事の石原慎太郎氏(中央)
      都議会の百条委員会で証人喚問に臨む元都知事の石原慎太郎氏(中央)

     東京・築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題を調査するため、都議会が強力な権限を持つ百条委員会を設置し、証人喚問を進めています。土壌汚染が判明していた豊洲の用地を都が東京ガスから購入するに至った経緯や、土地の売買契約で新たな費用負担を東京ガスに求めない「瑕疵(かし)担保責任の免責」が盛り込まれた背景が解明されるかどうかが焦点となっています。問題の経緯をまとめました。

    石原氏、責任認めるも「逆らいようがなかった」

     都議会の百条委員会は20日、豊洲地区への移転を決定した石原慎太郎元都知事(84)の証人喚問を行った。石原氏は、「行政(組織)のピラミッドの頂点にいた私が、全体の総意として決裁した」とトップとしての責任を認めた。ただ、移転先が豊洲地区になったのは「都庁全体の大きな流れがあり、逆らいようがなかった」と述べた。(→記事へ)(17年3月20日)

    【動画】

    3月20日に開かれた元知事・石原慎太郎氏の証人喚問

    豊洲「科学的には安全」…都の専門家会議が評価

     豊洲市場の安全性について検討している都の専門家会議が19日に開かれ、同市場の地下水から環境基準の100倍のベンゼンが検出されたとする再調査結果が公表された。(→記事へ)(17年3月19日)

    豊洲百条委で浜渦氏「水面下交渉、東ガス提案」

    • 百条委員会で答弁する元副知事の浜渦武生氏(19日午後5時15分、東京都議会議事堂で)
      百条委員会で答弁する元副知事の浜渦武生氏(19日午後5時15分、東京都議会議事堂で)

     都議会の百条委員会は19日、豊洲の用地の所有者だった東京ガスとの交渉を担当した当時の副知事、浜渦(はまうず)武生(たけお)氏(69)を証人喚問した。浜渦氏は、同社との間で行われた「水面下交渉」について、「水面下という言葉は東京ガスから提案があった」と証言。都と同社の担当者間で結ばれ、同社が行う土壌汚染対策の範囲を限定することを認めた「確認書」については「全く知らない」と繰り返した。(→記事へ)(17年3月19日)

    【動画】

    3月19日に開かれた元副知事・浜渦武生氏の証人喚問

    豊洲「科学的には安全」…都の専門家会議が評価

     豊洲市場の安全性について検討している都の専門家会議が19日に開かれ、同市場の地下水から環境基準の100倍のベンゼンが検出されたとする再調査結果が公表された。(→記事へ)(17年3月19日)

    東京ガス負担免除「私が決裁」…岡田元市場長

     都議会の百条委員会は18日、2003~12年に都中央卸売市場長を務めた4人を証人喚問した。11年3月に都と東京ガスが結んだ土地売買契約で、東京ガスに新たな土壌汚染対策費用を負担させない「瑕疵(かし)担保責任の免除」が盛り込まれた理由を、当時市場長だった岡田至いたる氏は「要求をのまなければ永遠に合意できないと考えた」と説明した。(→記事へ)(17年3月18日)

    環境基準100倍超のベンゼン検出…豊洲再調査

     豊洲市場の地下水モニタリング(継続監視)の再調査を実施した四つの調査機関が、前回調査で環境基準の79倍のベンゼンが出た調査地点から、それぞれ数十倍から100倍超のベンゼンを検出したことが、関係者への取材でわかった。(→記事へ)(17年3月18日)

    豊洲用地売却、安全宣言と引き換えか…交渉メモ

    • 証人喚問で答弁する福永正通・元東京都副知事(左、右は大矢実・元東京都中央卸売市場長)(3月11日)
      証人喚問で答弁する福永正通・元東京都副知事(左、右は大矢実・元東京都中央卸売市場長)(3月11日)

     築地市場の豊洲市場への移転問題を調査する都議会の百条委員会で11日、証人喚問が始まった。質疑の中で、交渉役だった浜渦武生元副知事と東京ガスによる「水面下の交渉」の一端が判明。豊洲地区の土壌汚染について都が「安全宣言」することと引き換えに、土地の売却を同社に迫ったとみられるメモが明らかにされた。(→記事へ)(17年3月12日)
    <最新・深読み記事>「豊洲移転問題、石原元都知事喚問を前に考えること」

    瑕疵担保責任の免責「知らなかった」

    • 記者の質問に答える石原氏(3月3日、日本記者クラブで)
      記者の質問に答える石原氏(3月3日、日本記者クラブで)

     築地市場から豊洲市場への移転問題で、都が移転先を決めた当時、都知事だった石原氏は3日午後、都内で記者会見を開いた。

     土壌汚染が判明していた東京ガスの工場跡地を移転先に決めたことについて、「裁可した最高責任者であることを認める」としつつも、「担当局や専門家、議会も含めて議論し、総意として上がってきたことを承諾しただけだ」と述べた。

     また、2011年3月に土地売買の契約を結んだ際、東京ガスがさらなる土壌汚染対策費を負担しないという「瑕疵担保責任の免責」が盛り込まれたことについては、「これまで知らなかった。報告も相談も受けていない」との認識を話した。

     一方、豊洲市場の安全性については「まったく安全で、今すぐ移転すべきだ。小池百合子知事には(移転しない)不作為の責任がある」と語気を強めた。(17年3月3日)

    都議会は徹底追及の構え

     「部下に任せていた」「記憶にない」といった説明を3日の記者会見で繰り返した石原氏。20日に石原氏の証人喚問を予定している都議会の百条委員会のメンバーは、「説明不十分だ」として、徹底追及する構えだ。

     自民党の舟坂誓生都議は「これまでの報道を超える内容は出てこなかった。百条委では、もっと都民に分かりやすい答弁を求めたい」と語り、民進党系の東京改革の酒井大史都議も「石原氏は責任を否定したが、あきれた。知事の立場にいながら部下に詳しい報告を求めなかったのなら、石原氏こそ不作為だったのではないか」と批判した。(17年3月4日)

    石原氏、小池都知事に「法的手続きを検討」

     石原氏は7日、築地市場の豊洲市場への移転延期を決めた小池百合子知事に対し、法的手続きを検討していることを明らかにした。関係者によると、移転延期で都が支出することになった業者への補償金や、豊洲市場の維持管理費などの返還を求める住民監査請求や住民訴訟を想定しているという。(17年3月8日)

    移転の経緯から決定まで

    「豊洲移転」正式決定は2001年…晴海や有明も候補地だった

    • 運搬車や荷車がせわしく行き交う東京都築地市場内の基幹通路(09年6月)
      運搬車や荷車がせわしく行き交う東京都築地市場内の基幹通路(09年6月)

     1935年に開設した築地市場は、老朽化や手狭さなどの問題から、50年代頃から移転案や改装案が浮上していた。

     東京都中央卸売市場のホームページによると、築地市場の移転先の条件として「敷地の広さ」「立地や交通要件」などを挙げている。2000~01年にかけて、豊洲地区、晴海地区、有明北地区、石川島播磨重工業豊洲工場跡地、中央防波堤内側の5地区を候補地として調査した結果、豊洲地区が選ばれた。(東京都中央卸市場ホームページはこちら

     2001年2月、豊洲地区の埋め立て地を所有する東京ガスとの間で、同地を中心とする土地へ移転することで協議を始めるとの合意書を取り交わした。当時の東京都知事だった石原慎太郎氏も都議会で「豊洲地区を新しい市場の候補地とする」と、公式の場で初めて移転先を明言した。

    豊洲の土壌が汚染が問題に

    • 築地市場(06年8月、本社ヘリから)
      築地市場(06年8月、本社ヘリから)

    豊洲の土壌調査を要請

     都が進めている築地市場の豊洲地区への移転計画について、日本環境学会は2007年5月7日、都が独自の土壌汚染調査を行うことなどを求める石原知事あての要請書を提出した。同市場の移転計画をめぐっては、移転先の東京ガス工場跡地の土壌がシアンやベンゼンなどに汚染されているとして、水産仲卸業者らの反対運動が起きている。(07年5月8日)

    築地は「古い、危険、狭い」

     石原知事は同年3月の定例記者会見で、「食に関わることですからね、後で失敗したということでは済まない」と明言。ただ、「(築地市場は)明らかに古いし、危険ですし、狭いしね、必ずしもきれいとも言えません」「建て替えるにしたって、築地に対するノスタルジーとかブランドネームもあるでしょうけども、種地がない」と述べ、移転には変わりはない考えを示していた。(定例記者会見の全文はこちら

    築地移転 都がデータ隠し

     豊洲地区で行った有害化学物質の除去実験で、都は10年3月、「環境基準の4万3000倍のベンゼンが検出された土壌の無害化に成功した」と公表したが、実際は実験開始時のベンゼン濃度(初期値)が環境基準の2・7倍だったことがわかった。「ヒ素を無害化した」とした別の地点の土壌も、実験前からヒ素濃度が基準値以下だったが、都はこうしたデータを一切明らかにしていなかった。(10年7月20日)

    移転は延びに延び、16年11月へ

    • 豊洲の新市場予定地(手前)。奥には現在の築地市場も見える(10年3月、本社ヘリから)
      豊洲の新市場予定地(手前)。奥には現在の築地市場も見える(10年3月、本社ヘリから)

    土壌汚染対策に時間

     都は14年度中に予定していた築地市場の移転を1年延期する方針を固めた。移転先となる豊洲地区の土壌汚染対策工事に時間がかかっているためという。(13年1月1日)

    豊洲新市場 16年11月開場

     東京都は17日、築地市場(中央区)の移転先となる江東区豊洲の新市場を2016年11月7日に開場すると発表した。新市場の名称は「豊洲市場」となる。(15年7月17日)

    小池知事誕生で一転

    築地移転延期を表明

    • 築地市場移転延期に関して記者会見する小池知事(16年8月、東京都庁で)
      築地市場移転延期に関して記者会見する小池知事(16年8月、東京都庁で)

     都知事選で初当選した小池百合子知事は8月31日午後、記者会見を開き、11月7日に予定していた築地市場の豊洲市場への移転を延期すると発表した。同月2日の築地市場の閉場と、その後の解体工事も延期される。小池知事は豊洲市場の土壌の安全性に疑問があるとして、「食の安全については生活者目線の感覚を大事にすべきだ」と述べた。(16年9月1日)

    豊洲 建物下盛り土なし

     小池知事は9月10日、緊急記者会見を開き、豊洲市場の一部で土壌汚染対策の盛り土をしていなかったと発表した。都はこれまで、豊洲市場の敷地は約4・5メートルの盛り土をしたと説明していた。(16年9月11日)

    基準超すベンゼン・ヒ素 豊洲地下水から検出

    • 足首が隠れるほどの水がたまっている豊洲市場青果棟の地下空間(16年9月)
      足首が隠れるほどの水がたまっている豊洲市場青果棟の地下空間(16年9月)

     東京都は9月29日、豊洲市場で2年前から定期的に実施している地下水調査で、環境基準をわずかに上回るベンゼンとヒ素が検出されたと発表した。都の定期調査は8回目で、環境基準を上回る有害化学物質が検出されたのは初めて。(16年9月30日)

    市場長を更迭 元市場長18人も減給

    • 豊洲市場の「盛り土」をめぐる主な経緯
      豊洲市場の「盛り土」をめぐる主な経緯

     豊洲市場の建物下に盛り土がなかった問題で、小池知事は10月14日の定例記者会見で、市場を所管する都中央卸売市場の岸本良一市場長(56)を、総務局理事にする人事を発表した。格下ポストへの事実上の更迭で、発令は15日付。(16年10月15日)

     小池知事は25日の定例記者会見で、中西充副知事(60)を含む市場長経験者4人と、部長級幹部だった14人の計18人を「都の信用を失墜させた」として減給の懲戒処分に相当すると発表した。現職12人に対して同日、処分を実施し、特別職の中西副知事と退職者5人には減給分の自主返納を求めた。(16年11月26日)

    石原元都知事を追及へ

    石原氏が「コンクリ箱」案 「安く早い」検討指示

    • 参考人招致に応じる意向を明らかにした石原元知事(17年2月、東京都内で)
      参考人招致に応じる意向を明らかにした石原元知事(17年2月、東京都内で)

     豊洲市場の建物の下に盛り土がなかった問題で、元知事の石原慎太郎氏が在任中の08年5月、建物の下に「コンクリートの箱」を埋め込む案の検討を指示していたことが分かった。都が専門家会議の提言と異なる地下空間を設けたことに、石原氏の指示が影響していた可能性がある。(16年9月15日)

    石原氏の賠償責任調査へ

     小池知事は1月20日の定例記者会見で、豊洲市場の用地を巡り、石原元知事に購入代金約578億円を賠償させるよう住民が都に求めた住民訴訟について、都側の弁護団を交代させ、土地購入の経緯や石原氏の賠償責任の有無を調査するチームを設置すると発表した。石原氏に責任はないとしてきた都のこれまでの主張の見直しにつながる可能性もある。(17年1月21日)

    【関連する深読みチャンネルはこちら】

    ・豊洲移転問題、石原元都知事喚問を前に考えること

    ・豊洲市場移転問題…「小池劇場」舞台は都議会へ

    ・小池劇場「都民ファースト」に死角はないか?

    【動画】

    3月3日に開かれた石原氏の記者会見動画(メディア局ストリーム班撮影)

    2017年03月20日 21時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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