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    新国立競技場

    95%が反対…新国立競技場建設計画アンケート

     2020年東京五輪・パラリンピックのメイン競技場となる新国立競技場(東京都新宿区)の建設計画。総工費2520億円が見込まれる現行案を巡り、賛否が分かれています。

     この問題をまとめた記事内でアンケートを行ったところ、95%の読者が「反対」の意を示しました。

    現行案での建設に…反対95%、賛成5%

     7月7日から9日までの3日間の結果をまとめると、現行案での建設に「賛成」と答えた人が5%(107人)、「反対」と答えた人が95%(2093人)と、反対派が多数を占めました。

    「高すぎる!」…怒りの声

     反対派の意見でもっとも多かった理由が、高額の建設費が見込まれている点。「率直に言って金を掛けすぎ」「開閉式屋根と可動席の予算は含まれず、総額としては、やはり3000億円を超えるのだろう。どこにこんなに予算をかけて競技場を作る必要があるのだろうか」「過去のアテネ、北京、ロンドン等のメイン・スタジアムの建設予算と比較してもべらぼうな予算」「日本は巨額の借金大国であり、将来人口減が明白ななか、これ以上の負の遺産を残すべきではない」などの意見が相次いだ。

     これだけの費用をかけるのであれば、別の使い道があるとの意見も目立った。「最低限の設備で、将来、日の丸を背負う若いアスリートに投資すべきではないでしょうか?」「保育所、老人ホームなど、もっと他にすべきことが山ほどある」

    奇抜なデザインにも懸念

    • 新国立競技場の完成予想図(日本スポーツ振興センター提供)
      新国立競技場の完成予想図(日本スポーツ振興センター提供)

     総工費高騰の原因といわれる屋根部分の柱「キールアーチ」に象徴される、奇抜なデザインについても「デザインの凝った屋根のために何百億もかける必要はありません」「奇抜なスタジアムよりも落ち着いた雰囲気のスタジアムを望む」「既に元々のデザインとは違っているのだから、キールアーチにこだわることはないのではないか」「当初案を変更した時点で、当初のデザインの先進性がなくなった」と疑問が相次いだ。また、「デザイン設計者は、構造設計まで検討しているのか? 地震国での類似実績は有るのか? 首都直下型地震は検討できるのか?」「後の膨大な維持管理費用をどうするのか」といった耐震性や特殊なデザインに起因する維持費の高さなどを不安視する声もありました。

    不透明な決定過程

     デザイン決定や、計画見直しのプロセスについても「なぜこんな結論になったのか、そのプロセスも公開されないし、誰がその責任を取るのかもまったくわからない」「コンペは3年前、国立競技場の解体は1年前の話なのになぜ今更この話題になるのか」「審査委員長は選定の理由を国民にわかりやすく説明すべき」など、審査委員や行政からの説明を求める声が寄せられました。その上で「予算オーバーしたら、一般の企業では10%以内程度であれば現計画をベースに経費削減の作業を行いますが、今回のこのレベルの予算との乖離(かいり)は有り得ない。即、計画段階から見直すのが〝常識〟です」「自分の家であれば、見積もりが8割増しになれば建設業者を代えるか、設計を見直します。時間ないのであれば、間に合う規模や建築方法に修正します」「時間がないのは分かりますが、一度立ち止まり、計画を大幅に変える勇気をもつべき」「2019年のラグビーは横浜でも埼玉でも開催可能であり、もう1年時間がある」と、多くの読者が見直しを求めました。

    デザイン性、国際公約守る…賛成派

    • 新国立競技場基本構想デザイン・コンクールで最優秀賞に選ばれた「ザハ・ハディド アーキテクト」の作品(日本スポーツ振興センター提供)
      新国立競技場基本構想デザイン・コンクールで最優秀賞に選ばれた「ザハ・ハディド アーキテクト」の作品(日本スポーツ振興センター提供)

     少数派となった賛成派は「値段は高いが、デザイン的に素晴らしい」「素晴らしいデザイン建造物を後世に残してください」と斬新なデザインを評価しているようです。「パリのエッフェル塔も当初は大批判を浴びたとききますが、今やパリといえばエッフェル塔となっています」という意見もありました。また、賛成派では「オリンピックは国の威信をかけて行うもの。今更議論せず誘致の時に示した案で実施するのが筋」「東京でオリンピックを開催すると決めた時点で出費を覚悟すべき」「国際社会に訴えかけてオリンピックに選ばれたんだから、日本人の信用や誇りをかけて計画案通りのものを作るべき」「このデザインを前提に東京招致が決定しているのに、今更変更すれば『公約違反』の(そし)りは免れない」と、このデザインでの建設を「国際公約」ととらえる意見が目立ちました。

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    2015年07月10日 17時18分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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