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プラスサムとかマイナスサムという言葉はご存知でしょう。サムは<sum:合計>ですから、プラスサムは「合計したら増えている」、マイナスサムは「合計したら減っている」ということです。
前回の競馬のはなしは、馬券の購入者全体から見たら25%のマイナスサムのゲームと言うことができるでしょう。一方、投資はプラスサムを期待できるゲームです。
投資信託が投資する有価証券は、主に企業が発行する株式や社債、国が発行する国債などです。
企業は株式や社債で集めたお金をビジネスに投資しして収益を上げようとします。そしてその収益のうちから社債権者にはあらかじめ決められた利子を支払い、残りは税金を納めた上ですべて株主のものになります。株主配当金は利益の一部を現金で分配される部分ですが、残りも株主のものであることには変わりがなく、これらは再び事業の維持・拡大のために投資されます。
ROEとは「株主資本利益率」のことですが、上でいう利益を株主資本で割ったものです。株主資本は株主が出資したお金と、利益のうち配当金を支払った残りを積み立てたもので、二つとも株主のもの(株主の持分)です。ROEというのはこうして1年間であげた利益を株主の持分で割った比率ということになります。
日本の企業の場合、このROEは4%そこそこです。もちろん企業によって違いがあり、これは平均です。かつては10%以上ありました(アメリカの企業は20%くらいあります)。日本の企業のROEはずい分低くなりましたが、それでも1年間でその程度のプラスサムの世界といえます。企業の株式を買うということはROEの比率で表わされる程度のプラスサムのゲームに参加するということになります。
国債の場合はどうでしょうか。これも道路や港湾などの公共事業に使われ、国全体の経済が活性化すればやがてGDPも増えます。GDPが増えれば税収も自然に増えます。増えた部分で国債の持ち主に対して利息を支払うわけです。ですから国債を買うということもプラスサムのゲームに参加するということでしょう。
投資信託は、一旦ファンドという容器に集めたお金を、株式や公社債に投資します。結果的にプラスサムのゲームに参加するわけです。問題は、このプラスサムの程度ということになるでしょう。
(林 皓二・野村アセット投信研究所常務 2001年2月28日)
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