公社債投資信託

公社債投資信託は、株式を一切組み入れずに、国内外の公社債で運用するものです。公社債とは以前にも説明したように、確定利付きで償還時には元本が満額帰ってくる証券です。

公社債投資信託は、投資期間の側面からみると、大きく二つに分けられます。

一つは、MMFや中国ファンドのように、1か月以上保有すれば手数料もペナルティもなしで、いつでも解約できる短期投資信託です。大金を財布に入れておいたり、タンスに入れておくのは危険だし、かといって3か月〜3年の定期預金にしてしまうと解約時期まで動かせないから不便です。

 こういった場合に短期の公社債投資信託で運用するわけです。運用会社も、たとえばMMFのライバル商品である定期預金の金利を上回るような運用を試みるわけです。

もう一つは、1年〜5年くらいの長い期間保有するもので、銀行の定期預金よりさらに長い期間寝かせながら、その間の株式投資信託に比べて安定的な分配金を狙うものです。

投資信託協会のRR(リスク・リターン)分類では、前者の短期的なものは1群(RR1)、後者の長期公社債投資信託は1群〜2群に属しています。 株式型に比べると、ローリスク・ローリターンの商品といえるでしょう。

さて、公社債そのものは最初に述べたような性格ですから、低いとはいえリスクがあるのはおかしいと考える人も多いでしょう。国が発行する国債なら、わが日本国が破綻しない限り安全な筈です。

 それはそのとおりですが、元本が満額帰ってくるのは償還日(満期)です。それ以前なら、公社債流通市場で売買しなければなりません。売買は市場価格で行われます。金利が高くなると公社債価格は値下がりし、金利が低くなると値上がりします。投資信託は毎日基準価額を時価で計算しますので、公社債投資信託といえども価額の変動があることになります。

なかには予想分配型の公社債投資信託といって、1年間の予想分配率を表示しているものもあります。公社債を満期まで保有していれば得られる利回りを基準にして運用するわけです。これらの商品は過去一度も予想分配金を下回ることはなかったのですが、それでも確定ではないので、リスクはそれなりにあるとみるわけです。(林皓二・日本投資信託制度研究所常務)


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