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    「スマホ断ち」に高校生「新鮮」「二度とイヤ」

     奈良県内の高校生が昨年11月、一斉に挑戦した「スマホリデー」の結果がまとまった。

     高校生自らが問題意識を持ち、当事者の視点から呼びかけた全国初の試みを、生徒一人ひとりはどう受け止めたのか。賛否両論、様々な生の声が聞こえてきた。

     「新鮮だった」「スマホの大切さが分かった」「使わないようにするのは難しい」――。スマホリデー直後に実施されたアンケートの自由記述欄には、特別な一日を過ごした率直な感想がつづられていた。

     「友達と話す機会が増えた」「時間の使い方について考えさせられた」と満足する声と、「つらかった」「二度とやりたくない」と苦労をうかがわせる声が入り交じる結果に。試みたものの「気付いたらスマホを触っていて驚いた」という人や、「次はもっとちゃんとしたい」「来年は頑張ります」と、早くも次回へ意気込む人もみられた。

     中でも目立ったのは取り組み自体を評価する声。「人に言われてするのではなく、自分でするのがいい」「定期的に行うと良いと思う」などが寄せられた。

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     実施前に行ったアンケートでは、96%がスマホを使っていると回答。使用時間は1~3時間が41%と最多だった一方、「5時間以上」「ほとんどずっと」と答えた生徒も23%に上り、4人に1人は〈スマホ依存〉に近い状態だった。

     実際に当日を、「スマホ等を使わずに過ごせたか」という問いに、「はい」と答えたのは24%にとどまったが、「スマホリデーを意識できたか」に対しては48%が「はい」と回答。完全なスマホ断ちは難しい現実の中、半数の生徒がスマホとの関わり方を再考する一日となったようだ。

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     スマホリデーを企画した県高校生徒会連絡会の役員たちは終了後、「スマホ会議」を開き、周囲の変化を報告し合った。

     「『できるわけない』という反発もあって不安だったが、当日は友達と話している人がいつもより多くてほっとした」「ツイッターの更新頻度が減ったり、学校にスマホを持ってこなくなったりした友人もいて、当日以降の波及効果が大きかった」。それぞれが見聞きした変化は多種多様だったが、結論は「みんな、何かを感じてはくれた」。確かな手応えが残った。

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     「スマホがなくてもいいな(117)」の語呂合わせで11月7日に決まったスマホリデー。奈良高(奈良市)のある教室では、この言葉を黒板の片隅に書き込んで、当日を迎えた。

     翌日の11月8日、黒板の文字は「いいな(117)」から「いいや(118)」に書き換えられていた。その後も語呂合わせを更新しながら、取り組みに共鳴した生徒の間でスマホリデーは、数日間続いたという。

     初めてのスマホリデーが高校生に引き起こした、戸惑いと発見。スマホ会議委員長の御所実業高3年(18)は、「来年度以降も継続してもらい、いつかカレンダーに載る日が来ればうれしい」と、後輩たちに希望を託した。(大橋彩華)

     ◆スマホリデー=11月7日をスマートフォン(スマホ)の休日(ホリデー)とし、スマホや携帯電話を丸一日使わない取り組み。生徒会長らでつくる県高校生徒会連絡会が中心となって企画した。県内全64校中42校が参加、約3200人が実施後のアンケートに回答した。

    2017年01月12日 15時41分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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