文字サイズ

    大麻汚染広がる、摘発の3分の1が未成年…京都

    • 大麻の危険性について訴える京都府警の辻警部補(右、下京区で)
      大麻の危険性について訴える京都府警の辻警部補(右、下京区で)

     大麻に絡む事件が全国で相次ぐ中、京都府内では昨年1年間に74人が大麻取締法違反容疑で摘発され、過去5年間で最多だったことが府警のまとめでわかった。

     ほぼ3分の1にあたる25人が未成年で、府警は若者に大麻汚染が広がっているとして、啓発活動を進めるとともに、供給源の摘発に力を注いでいる。

     「大麻を決して甘く見ないでほしい」

     2月下旬、京都市立下京中学校(下京区)で開かれた講演会で、3年生約190人を前に、下京署刑事課の辻健警部補が訴えた。

     講演では、大麻が脳や体に与える影響について映像を使いながら説明。大麻草がデザインされたシャツがファッションとして販売され、若者に「大麻は安全」との誤解が広がっていることなどを紹介しながら、「不確かな情報に惑わされないでほしい」と強調した。

     同中の3年生(15)は「自分には関係ないことと思わず、乱用防止のためにできることを考えたい」と話した。

     府警によると、昨年1年間に府内で大麻や覚醒剤など薬物事件で摘発されたのは337人(前年比19人増)で、過去5年間で最多。覚醒剤(261人)の摘発者は前年と同数で、前年から27人増えた大麻の摘発者の増加が全体を押し上げた。

     大麻で摘発された74人のうち未成年者が25人、20歳代が29人で、10~20歳代が全体の約7割を占めた。府警は若者世代に蔓延まんえんしていた危険ドラッグの摘発が全国的に進んだことで、大麻に移行していると分析。各地の中学高校などと連携し、講演などを実施して、大麻の危険性について周知を進めている。

     一方、大麻が暴力団の資金源になっていることをうかがわせる事件も起きている。

     昨年11月には、大津市の雑居ビルを「大麻工場」として利用していた元暴力団組員の男ら2人が大麻取締法違反容疑で逮捕された。

     ビルでは、部屋と部屋の間の壁を破壊して長期間にわたり大麻草が栽培され、室内からは乾燥大麻約6・5キロ(末端価格計3250万円相当)が押収された。

     栽培を指示したのは指定暴力団会津小鉄会傘下の組長とみられており、府警は大麻を組織的に密売していたとみて、実態解明を進めている。

     府警幹部は「摘発されたのは氷山の一角。供給源を断つことに全力を挙げ、子どもたちの手に違法薬物が渡らないよう捜査していきたい」としている。(寺田航)

    2017年03月16日 17時44分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP