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    行方不明で審理45年中断、韓国籍女二審も実刑

     被告が所在不明となり、審理が45年間中断していた覚醒剤密売事件の控訴審判決で、広島高裁岡山支部は9日、実刑とした1969年の1審・岡山地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

     被告は保釈後、逃亡したままで、判決が確定しても刑を科すことができないおそれがある。

     覚醒剤取締法違反(譲渡)などに問われた韓国籍の女、朴福蓮被告(79)。控訴審判決などによると、朴被告は65年1月~68年3月頃、兵庫県姫路市などで2人に覚醒剤約7キロを計1189万円で譲り渡すなどした。長井秀典裁判長は「害悪を拡散させた」と指摘した。

     朴被告は68年8月に逮捕され、翌年、岡山地裁で懲役4年、罰金150万円の判決を受けたが、量刑不当を訴えて控訴。その後、保釈されて韓国へ出国し、所在不明になった。控訴審は被告の出廷義務がなく、本人不在のまま69年11月から審理が始まったが、72年2月の公判を最後に中断した。

     この日、長井裁判長は審理の中断や再開の理由を説明しなかった。今年5月に同支部の要請で被告の国選弁護人となった小野智映子弁護士によると、同支部は被告の関係先に公判期日を通知するなどして、判決に踏み切ったとみられる。

     小野弁護士は判決後、「棄却は残念。上告するかどうか、慎重に検討したい」と話した。

     現状では、判決が確定しても被告を刑務所に収監するのは困難な情勢だ。検察は韓国内での被告の関係先として約10か所を把握しているが、確定後、最大10年の時効が経過すると、刑そのものが執行できなくなる。広島高検岡山支部は「(確定すれば)執行に向け、適切に対処したい」としている。

    2017年08月10日 01時02分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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