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    町導入の中学校給食「まずい」食べ残す生徒続々

    • 国府中で残された給食。ほとんど手をつけられていないものも(7月、大磯中と国府中のPTA提供)
      国府中で残された給食。ほとんど手をつけられていないものも(7月、大磯中と国府中のPTA提供)

     神奈川県大磯町が昨年、町立中学校で導入した給食事業を巡り、多い時でご飯やおかずの半分以上が食べ残される異常事態が続いていることが町への取材でわかった。

     生徒からは「味や見た目が悪い」という“致命的な欠陥”を指摘する声が相次いでおり、危機感を抱いた町は生徒や保護者らを対象とした緊急のアンケートを実施。献立などの見直しを急ぐ考えだ。

     ■保護者に衝撃

     今年7月、町立国府中を訪れたPTA関係者の間に衝撃が広がった。給食を終えた2年生の1クラス31人の中で、おかずを完食したのはわずか1人。ほとんど手をつけなかった生徒もいた。保護者からは「こんなに食べられていないなら、やめた方がいい」という声が上がったほどだったという。

     国府、大磯の町立2中学で給食が始まったのは昨年1月。町は綾瀬市の業者に調理と配送を委託するデリバリー方式を採用し、食材の発注と献立作りは町職員の栄養士が行っている。2校の生徒は計約760人で、業者への委託料は年間約3300万円。保護者はこのうちの一部に当たる月額4900円を負担する仕組みだ。

     ■食べ残しが半分にも

     献立は栄養バランスやカロリーなどに配慮して作られていたが、当初から「味が薄い」「見た目が悪い」「おかずが冷たい」などと不評だったという。

     町によると、食べ残しの割合を示す「残食率」は平均26%で、55%に上る時もあった。環境省が2015年に調査した小中学校の全国平均6・9%と比べて突出している。

     こうした事態に頭を悩ませた町教育委員会は7月、生徒や保護者、教諭を対象にアンケート調査を行った。「どれくらい食べているか」「残すおかずは何か」「その理由は」などを尋ねるもので、現在、調査結果の分析を続けている。大磯中の青木弘校長は「生徒たちの声をよく聞いて、できる限りそれを反映させる必要がある」と指摘する。

     ■改善に選択制導入も

     町は今月下旬から、これまで食べ残しが多かった野菜を温かい汁物に加えたり、塩分の過剰摂取を防ぐために控えていたふりかけの使用を試行したりする方針を決めた。このほか、現在はアレルギー体質の生徒だけに認めている弁当の持参をすべての生徒に広げる「選択制」の導入も検討していく。

     町教委の野島健二教育長は「深刻な状況だ。やれることはなんでも試して食べ残しを減らし、『おいしくて楽しい給食』を目指したい」と力を込めた。(鈴木英二)

    2017年09月14日 11時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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