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    反対運動で50年暫定供用、渋滞都道を4車線化

     多摩ニュータウンの開発に合わせて計画された東京都道「南多摩尾根幹線」について、都が本格整備に踏み切ることになった。

     地元住民の反対などで大半の区間が暫定2車線のままだったが、全区間を4車線にしていく。これにより、交通渋滞の解消やニュータウン再生につながることが期待されている。

     尾根幹線は、調布市から町田市まで全長約16・6キロ。多摩ニュータウンへの第1次入居が始まる2年前の1969年に都市計画決定された。

     ただ、幹線沿いに多くの団地があり、排ガスによる大気汚染や騒音、振動を懸念した住民が反対運動を展開。計7・0キロは計画通り4車線になったが、都市計画決定から50年近くたっても、大半は暫定2車線となっている。

     都はこのうち、朝夕の渋滞が慢性化している多摩東公園交差点(多摩市聖ヶ丘)―多摩福祉センター前交差点(同市南野)の約5・5キロについて、4車線化する。

     昨年10、11月に多摩市内の4か所で説明会を開き、事業の概要や進め方を説明した。今後、環境影響評価書の公示・縦覧などを経て2019年度に着工、25年度の完工を目指す。

     さらに、多摩東公園交差点から東側の暫定供用区間についても、4車線化に向けた準備を進めるという。この区間が4車線化されれば、全区間が4車線となる。

     多摩市によると、1979年にあった説明会に参加した住民のうち賛成は3分の1にとどまり、座り込みによる反対運動も行われたという。94年には、「強行着工10年目抗議集会」が開催された記録が残っている。

     市議会も76年と98年、公害や環境問題に関する意見書を可決し、地元への配慮を都に要望してきた。

     しかし、市議会は2013年、増大する交通量への対応や災害時の機能強化などを理由に、尾根幹線整備の積極的推進を求める意見書を可決し、都に提出した。これを受け、都は15年2月に「南多摩尾根幹線の整備方針」を策定。硬直していた事態が動き出した。

     市都市計画課は「道路整備に合わせ、商業施設の誘致などで、市民の雇用の場を確保し、沿道の街づくりにつなげたい」と期待している。

    2018年01月13日 12時39分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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