ギョーザ事件の殺虫剤を超精密鑑定、混入の経緯特定へ中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、警察当局がギョーザから検出された有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を鑑定するため、和歌山・毒物カレー事件(1998年7月)の捜査に使った大型放射光施設「SPring―8(スプリング8)」(兵庫県佐用町)の利用を検討していることがわかった。 検出したメタミドホスの不純物の結晶構造と、中国で出回っている同製品の不純物を比較し、一致した場合、中国国内での薬品の流通ルートなどについても捜査するよう中国の公安当局に協力を求める。 スプリング8は、電子を光速近くまで加速させて物質にあて、反射する波長などから、1ピコ・グラム(1兆分の1グラム)以下の物質でも成分分析ができる世界トップレベルの研究施設。 事件現場の微量な遺留物の鑑定にも利用され、毒物カレー事件では、被告の家の容器にあった亜ヒ酸と、カレーなべの亜ヒ酸を「同一」とする鑑定結果が証拠採用されたほか、警察庁長官狙撃事件(95年3月)の捜査でも、拳銃の硝煙反応の鑑定に使われた。 警察当局では現在、昨年12月に千葉市の母娘が中毒になった事件と、今年1月に兵庫県高砂市の一家3人と千葉県市川市の家族5人が被害にあった事件で、それぞれギョーザの皮や具、袋から検出されたメタミドホスの鑑定を進めている。 千葉の2事件のギョーザと高砂市のギョーザは中国河北省の「天洋食品」で製造された後、天津の港から日本に出荷。その後、横浜港と大阪港にそれぞれ陸揚げされていることから、3事件のメタミドホスが同一と判明すれば出荷前に混入したことの裏付けとなる。 さらに警察当局は、中国政府に対し、現地で出回っているメタミドホスの提供を求めている。今後、混入されていたメタミドホスと、中国から送られてくるサンプルや、日本国内で研究用に使用されている試薬を比較し、どちらの国で混入したのかを確認したい考えだ。 そのためには、メタミドホスに含まれている不純物の種類や微細な分子構造を特定することが必要で、専門家からは「より精度の高い鑑定をするにはスプリング8を使う必要がある」との指摘を受けていた。 (2008年2月8日14時30分 読売新聞)
|
今週のPICK UPPR
|
| ▲この画面の上へ |
|
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |