官僚早くも「民主党詣で」…資料の山、名刺配り衆院選での民主党圧勝で政権交代が迫る中、東京・霞が関では早くも、官僚たちの「民主党詣で」が始まっている。 永田町の議員会館内では、選挙翌日から来年度予算の概算要求などの資料の束を抱え、再選を果たした民主党議員の事務所を訪問する各省庁の幹部たちの姿が目立った。 当選2回目となった岡山4区の柚木道義議員(37)の事務所は、選挙明けの8月31日朝から、議員本人が地元にいて不在にもかかわらず、農林水産、国土交通、厚生労働、文部科学の各省の職員たちが入れ代わり立ち代わり姿を見せた。机の上には、彼らが置いていった概算要求の資料が積み上げられ、応対した男性秘書は「こんなに熱心な対応は初めて。これまでは、こちらからお願いしてようやく資料をもらえる状況だった。選挙で勝つとこうも変わるものなんですね」と驚いた様子だった。 当選4回目の武正公一議員(48)(埼玉1区)の事務所も、これまで付き合いのなかった3省庁の訪問を受けている。応対したスタッフは「『よろしくお願いします』と言われただけで、意味はよく分かりません」と困惑気味。官僚の訪問は選挙前の7月頃から目立つようになったという。 3選を果たした民主党の男性議員の事務所には、ドア脇のポストに10枚近く官僚の名刺が入っていた。これまで縁のなかった局長以上の幹部の名刺のほか、赤い文字で「おめでとうございます」と印字された名刺まであったという。 政策秘書は「法案説明もこれまでは係長クラスばかりで、局長など幹部の訪問を受けた経験はほとんどない。衆院の各委員会の構成も大幅に入れ替わるので、様子見であいさつに来ているのでは」と推測した。 各省庁は例年、8月31日の概算要求前に、与党の部会や有力議員に事前説明をして了承を得ているが、今年は、衆院選の影響で事前説明はほとんどなかった。自民党の「農林族」の力を背景に減反などの政策を進めてきた農林水産省でさえ、自民党からは、9月10日ごろに部会に説明してほしいと言われているという。 小選挙区で敗退し、比例で復活した自民党の現職大臣の事務所では、スタッフが「今日、地元から戻ったばかりなので、霞が関の変化はわからない。これからどうなるのでしょう」と不安げ。自民の若手議員事務所の秘書は「概算要求の資料は、例年通り届いている」としながらも、「これから資料の説明に来てもらうことになるが、どのクラスの職員が来るかで、霞が関の対応の変化が見えてくるのかもしれない」と話した。 (2009年9月1日14時34分 読売新聞)
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