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「競争性欠ける」推薦枠、都立高が大幅削減へ

 東京都教育委員会は、現在の中学2年生が受験する2011年度の都立高校入試から、約1万1000人に上る推薦入試の募集枠を大幅に削減する方針を決めた。

 全募集枠の4分の1を占める推薦入試枠は学力試験がないため、「競争性に欠ける」という指摘があがっており、都教委は「進学指導重点校」を中心に半減したい考え。

 公立高の推薦入試は学力試験偏重から脱却するためとして、1980年代から各地で導入が進んだが、都教委が削減に踏み切ることで全国に見直しの動きが広がる可能性も出ている。

 都教育庁によると、都立校では95年度から、入試の「多様性」を図るとして、普通科を含む全学科に推薦入試を拡大し、全189校の9割にあたる173校で導入されている。毎年1月下旬に実施される選考は調査書(内申書)のほか、面接や作文、小論文などの評価で最終合否を決め、学力試験は課していない。

 推薦枠の人数は、各校の校長が募集枠の50〜20%を上限とする範囲内で独自に決めているが、志願者が多い日比谷、戸山など進学指導重点校については、入試の多様性よりも「学力重視」に移行し、募集枠の10%程度まで削減したい考え。一方、工業高校などでは、これまで通りの推薦枠を維持したいとしている。

 志願者数の多い都立校の全日制普通科の推薦入試では倍率が最高9倍に上るケースもあり、一般入試と併願する受験生も多く、これまで都教育庁は「推薦枠が多くても入試の競争性は十分確保されている」という立場だった。

 しかし先月の都教委では、推薦枠が4分の1に上る現状を巡って、一部の委員が「競争性に欠ける」などと異議を唱えて紛糾。最終的に来春の10年度入試は例年通り約1万1000人の枠を維持することが決まったが、「内申書を作る教師の考えで差が出るのは不公平」といった声もあり、11年度以降は大幅に削減する方向で見直すことを決めた。

 都教育庁では、受験生への混乱を最小限とするため、近く検討会議を設置し、保護者代表のほかに、私立高側にも参加を要請する。

 ◆推薦入試=高校入試で学力試験を免除できるとする学校教育法施行規則を根拠に、各自治体の教育委員会が実施している。都では82年度に職業科高で初めて導入された。入試の学力偏重を解消するため、84年に当時の文部省が「高校の特色にふさわしい者を選抜するために実施が望ましい」とする通達を出し、全国に広まった。

2009年11月8日03時06分  読売新聞)
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