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家が心配、避難指示の住民に目立つ一時帰宅

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発から半径20キロ・メートル圏内の避難指示区域の住民が、いったん圏外に避難したものの、一時帰宅する姿が目立ち始めている。

 枝野官房長官は28日、住民が戻らないよう自治体に求めたが、避難生活の長期化で、住民は着替えや貴重品を取りに戻ったり、自宅の様子に不安を募らせたりしている。

 「放射能は怖いが、必要にかられて……」。家族4人で福島県相馬市の旧相馬女子高校に避難する南相馬市小高区の自営業杉原亮一さん(53)は、原発から約17キロにある自宅に3回戻った。

 当初、「1〜2日くらいだろう」と避難した。だが「着替えも足りず、保険証や通帳も心配になった」。放射線をなるべく浴びないように、風向きや天気に注意しながら自宅に向かった。

 相馬市内の避難所にいる自営業男性(66)は27日、避難指示区域の南相馬市小高区にある自宅に行った。「危ないのはわかっているが、家が心配だった」。自宅では、倒れた冷蔵庫やタンスを元に戻した。割れた窓ガラスから雨が入らないようにベニヤ板を張り、衣類も持ち帰った。

 福島県警は、30キロと20キロ圏内の手前の計20か所で検問を設け、約180人を動員して、20キロ圏内に立ち入らないよう説得している。

 だが、「忘れ物がある」と強行突破する人も。避難指示の根拠となる原子力災害対策特別措置法では、強制的に圏外退去させることはできないという。

2011年3月28日23時41分  読売新聞)

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