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高速動作で動画も撮れる「iPhone 3GS」(アップル)
16ギガバイトと32ギガバイトモデルがあり、本体色はブラックとホワイトから選べる。前面には耐指紋性撥油(はつゆ)コーティングが施され、指紋が付きにくい
パソコン上のデータとiPhone 3GS上のデータを同じ状態にする同期や、データのバックアップなどは「iTunes8」で行う。iPhone 3GSを装着しているユニバーサルドックは別売り
「iPhone OS 3.0」で実現した「カット、コピー&ペースト」機能。範囲は自由に指定でき、異なるソフト間でも利用できる
オートフォーカス機能付きの「カメラ」。画面上をタップしたポイントにピントが合い(青色のけい線で囲まれた部分)、露出やホワイトバランスが自動調整される
ビデオのトリミング機能。黄色のけい線で囲まれた「フレームビューア」の両端をドラッグし、「トリミング」ボタンをタップすると必要な部分だけを切り出せる
「音声コントロール」画面では、画面上に実行できる音声コマンドが表示される
「コンパス」では、正確な方位がわかる
進行方向に向かって地図が自動的に回転し、目的地まで案内してくれる
「App Store」から、ソフトを直接ダウンロードできる。事前にアカウントの登録(無料)が必要だ
携帯電話、携帯音楽プレーヤー、インターネット、写真・ビデオ撮影、GPS(全地球測位システム)、電子コンパス(方位を知る)などの機能を搭載する多機能携帯電話。 USBケーブルを使ってパソコンと接続することで、住所録やスケジュールデータ、写真・音楽・動画データなどを同期させる機能も持つ。インターネットからソフトをダウンロード(有料と無料のソフトがある)でき、必要な機能を追加できるのも大きな魅力だ。 多機能のためすべては説明できないが、今回は前モデルのiPhone 3G(アイフォーン・スリージー)から進化した機能を中心に解説していく。 筆者はiPhone 3Gからのユーザーで、iPhone 3GS(アイフォーン・スリージーエス)の発売日にはブラックの32ギガバイトモデルを入手した。実際に使ってみて初めに感じたことは、動作の高速化だ。本体の起動、ソフトの起動、ウェブページの表示、文字入力、地図の表示など、すべてがサクサクと快適に動く。 iPhone 3GSの「S」はSpeedのSを表し、前モデルから最大で2倍動作を高速化したとされるが、体感的にはそれ以上に高速化している印象だ。 また、「カメラ」の画素数が2.0から3.0メガピクセルに上がり、ビデオ撮影機能を搭載。声で電話をかけたり音楽の再生などを制御できる「音声コントロール」、電子コンパスにより正確な方位を調べられる「コンパス」など、実用的で便利な機能が追加された。 OS(基本ソフト)には、iPhone 3GSの発売に先駆けて発表された「iPhone OS 3.0」を搭載。テキストのカット、コピー&ペースト(張り付け)、検索機能(Spotlight検索)、ボイスメモ、本体を横向きにして使える横向きキーボードなど、前バージョンから100以上の機能が追加されている。 ちなみに、iPhone 3Gユーザーは無料、iPodTouch(アイポッドタッチ)ユーザーは1200円で同OSへアップデートできる。 iPhone 3GSは、アップルの直営店、またはソフトバンクショップおよびオンラインショップで購入する。2009年9月30日まで「iPhone for everybodyキャンペーン」を展開中で、新規契約の場合、本体の実質負担金は16ギガバイトモデルが480円×24回、32ギガバイトモデルが960円×24回となっている。月額利用料金は、16ギガバイトモデルが2804円〜、32ギガバイトモデルが3284円〜だ。 なお、アップルの直営店アップルストアで購入しても、ソフトバンクショップと同様に、携帯電話として使うための契約やナンバーポータビリティー(同番移行)、機種変更などを行える。さらに、初期設定や基本的な使い方を教えてくれるので、新しく購入する場合でも安心だ。 写真とビデオ撮影写真とビデオの撮影は、標準搭載のソフト「カメラ」で行う。各ソフトは画面上にアイコンが並んでおり、これをタップ(指先で画面上を軽くたたく)して起動する。 「カメラ」は「写真」モードで起動する。本体背面にカメラのレンズがあり、被写体を液晶画面で確認しながら「シャッター」ボタンをタップすれば撮影できる。 また撮影時、被写体のフォーカス(焦点)を当てたい部分をタップすれば、オートフォーカスによりその部分にピントが合う。このとき、フォーカス部分に合わせて露出やホワイトバランスなどが自動調整され、想像以上にキレイな写真を撮影できる。マクロ撮影にも対応しており、被写体に対して10センチ程度まで近づいての撮影が可能だ。 ビデオを撮影するときは、「写真」と「ビデオ」を切り替えるスライダーをドラッグして「ビデオ」モードにする。あとは「録画」ボタンをタップして録画開始、再度タップすれば録画終了だ。録画したビデオはすぐに再生して確認できる。 また、ビデオの必要な部分だけを切り取るトリミング機能を搭載。ビデオの再生中、画面をタップすると上部に「フレームビューア」が表示されるので、両端をドラッグして不要な部分をカットする。注意点は、トリミング後にオリジナルのビデオがなくなってしまうことだ。トリミングしたビデオを、オリジナルとは別に保存できるような改良を期待したい。 ビデオは、そのまま保存しておきパソコンに転送するほか、メールで送信、動画共有サービスのYouTube(ユーチューブ)」やアップルのウェブサービス「MobileMe(モバイルミー)」へも公開できる。 音声コントロールiPhone 3GSは、電話をかけたり、音楽の再生や一時停止といった操作を声で実行できる。「音声コントロール」を起動するには、「ホーム」ボタンをしばらく押し続ける。「音声コントロール」画面が表示され、画面上に使用できるコマンドが表示される。 例えば、「小野均に電話をかける」と発声すると、小野均に電話をかけてくれる。もちろんこの場合、「連絡先」(住所録管理ソフト)に名前や電話番号を登録しておく必要がある。また、名前の代わりに電話番号を読み上げても認識する。 一方、「音楽を再生」で音楽の再生が始まり、アーティストやアルバムを指定しての再生も可能。一時停止や次の曲の再生などもできる。面白いのは、「この曲の名前は?」や「誰の曲?」といった質問にも答えてくれるところだ。 音声認識の精度は、かなり高いと感じた。声でコントロールする手軽さは、新感覚の楽しさも体験させてくれる。 コンパス+マップ「コンパス」は正確な方位を知る機能だが、地図ソフトの「マップ」と連携することで目的地までのナビゲーション機能にもなる。 「マップ」を起動して出発地と到着地を指定すると、クルマ、徒歩、電車での経路を選べる。地図上の場所の指定だが、現在地はGPSと無線LANアクセスポイント、携帯電話の基地局の情報から割り出され、ほとんど誤差なく表示される。また、住所から検索して表示したり、受信したメールに住所があれば、その部分をタップすることでも表示できる。 経路を表示した状態で画面左下のボタンをタップすると出発地周辺が拡大表示され、もう一度同じボタンをタップするとナビモードになる。「開始」ボタンをタップするとナビ機能の開始だ。 ここからが「コンパス」の機能が生かされるところだ。方位を認識し、自分が移動している方向に地図が自動で回転する。そのため、どちらに向かっているのかがとてもわかりやすい。これなら、初めて訪ねる場所でも道に迷わずたどり着ける。 ソフトの追加iPhone 3GSは、それ自体多機能なのだが、インターネットからソフトを追加することで必要な機能を追加できる。 アップルが運営する「App Store(アップストア)」には、仕事に役立つソフトや辞書、書籍、ゲームなど5万本以上のソフトが公開されており、iPhone 3GSから直接ダウンロードしたり、パソコン上で「iTunes8」を使ってダウンロードし、転送もできる。 無料と有料のソフトがあり、無料でも便利なソフトは数多い。また、有料のソフトも100〜1000円程度が中心価格帯で、手軽に購入できる。 筆者は、辞書やニュースリーダー、手書きメモ、ゲームなど多数のソフトを愛用しているが、これによりiPhone 3GSの利便性は格段に向上している。外出先での必要な機能はほとんどそろっているので、モバイル環境はiPhone 3GS1台で十分だ。デメリットを挙げるなら、「モバイルSuica」のようなサービスに対応していない点くらいだ。 操作感などは実際に触ってみないとわかりにくい、興味のある方はアップルストアやソフトバンクショップの店頭で体験してみてはいかがだろうか。(テクニカルライター・小野 均)
(2009年7月8日 読売新聞)
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