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ワンセグ独自番組の試み携帯端末向けの地上デジタル放送「ワンセグ」で、地上波と異なる「非サイマル放送」(独自番組)の実験が各局で進められている。 収益性や視聴者のニーズなど、クリアすべき問題はまださまざまある。ワンセグ独自番組の可能性を探った。(小林佑基) 収益性やニーズなど課題テレビ東京は7月23日、バラエティーのワンセグ独自番組としてはキー局初となる「それいけ!7ちゃん」を放送した。地上デジタル放送開始に伴い、同局のチャンネル番号が12から7に変わったことにちなむドラマやクイズのほか、島田昌幸・テレビ東京社長も自ら出演。島田社長がドラマについてコメントするなど、地上波とワンセグが密接にからむ内容だった。 このほか、日本テレビとTBSは、すでにプロ野球中継でワンセグ独自番組を放送。NHKやフジテレビ、テレビ朝日でも検討を進めている。 ワンセグ対応携帯電話の累計出荷台数は今年6月現在、約3680万台にのぼる。4月から改正放送法が施行され、ワンセグ独自番組が放送できるようになったが、通常の番組は地上波と同じ放送(サイマル放送)で、当面、独自番組が急増する見通しはない。 TBSデジタル事業センターの大吉なぎささんは「見慣れた番組を、外でも見られるのがワンセグの最大の意義。通常番組をつぶす強い理由がないと、独自番組は作れない」と説明する。 TBS系の地方局・北海道放送は7月13日から、全国初となるレギュラーのワンセグ独自番組を始めた。ラジオ番組の放送風景を録画して毎週日曜に放送し、視聴者の評判も良いというが、同局編成部の山根恒さんは「(ワンセグの)CMについての合意がなく、著作権の問題も未整備で、制作にかける手間は大きい」と話す。 「ワンセグには根本的な課題がある」と指摘するのは、日本テレビデジタル事業推進部の佐野徹・事業推進担当副部長だ。地上波のように視聴率を測定しておらず、CMも独自で販売していないため、視聴されても局側に利益が出ない。佐野副部長は「視聴者獲得競争が始まってこそ、ニーズに合う番組制作が始まる。独自番組を作るかどうかはその段階になってから」と強調する。 一方、スポーツ分野では、ワンセグ独自番組が注目されている。TBSは、7月に独自番組として放送した横浜―巨人戦の延長中継を見た男性194人にアンケート調査を実施。その結果、「今後、ワンセグでの延長中継を見たいか」との質問に対し、「必ず」が26・3%、「試合展開の流れ次第で」が72・2%と、計98・5%が「見ると思う」と回答した。 日本テレビも巨人―中日戦など、これまで計9試合でワンセグならではの見せ方を工夫した独自番組を放送しており、野球ファンの評判は上々だという。 放送評論家の志賀信夫さんは「大事故の報道やスポーツ中継など、サイマル放送の利点もあるが、将来は独自番組も多く見たい」と期待している。 (2008年9月18日 読売新聞)
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