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ネットの危険、新機能で回避膨大な情報があふれるインターネットには、落とし穴が多い。ウイルス感染などの危険を避けながら、人間の判断力だけで、正確で信頼できる情報を得るのは難しくなってきた。 利用者が信頼性の高い情報にたどり着くための技術を紹介しよう。(吉田典之) 安全性を確認銀行などのホームページに似せて作り、口座番号やパスワードを打ち込ませる「フィッシング詐欺」のサイトについては、啓発が進み、危険性が知られるようになった。トレンドマイクロ・サポートサービス本部の飯田朝洋さんによると、このところ被害を増やしているのは、閲覧すると知らない間に不正プログラムをパソコンに送り込み、個人情報を盗み出すサイトだ。 以前は、ポルノ情報などを扱う成人向けのサイトに多く、注意すれば避けられたが、最近は、無害に見えるサイトが少なくない。しかも、検索すると上位にランクされるような細工が施されている。不正プログラムを頻繁に更新するので、対策ソフトも追いつかない。 このような脅威に対抗するため、同社の対策ソフトの最新版「ウイルスバスター2009」は、サイトの安全性を評価する「ウェブレピュテーション」機能を搭載している。 利用者が選んだサイトについて〈1〉既知の不正ソフト作成者や迷惑メールの送信元などと関連はないか〈2〉できたばかりなのに検索で上位にランクされるなど不審な点はないか――などをチェックする。危険と判断したら、接続させない。「危険なページへの接続を防ぐことで、未知のウイルスへの感染も防ぐことができる」と、飯田さんは話す。 人の目による評価検索大手ヤフー・ジャパンのニュースページには、利用者が感想やコメントを投稿することができる。補足的な情報やニュースの意義などを知るのに便利な仕組みだ。しかし、同一人物が無意味な内容を何回も書き込んだり、ニュースに出てくる当事者を中傷したりと、不適切なコメントも目立つようになった。 「コメントの信頼性が下がりかねない」と考えたヤフーは2月、新しい機能を加えた。投稿者のコメントを一覧にして表示できる機能と、コメントに対し、「賛成」か「不賛成」かを投票できる機能だ。 一覧表示によって、投稿者が過去にどんな書き込みをしているかがわかるし、賛成、不賛成の割合で、どの程度支持を得ているのかもわかり、コメントの信頼性を判断する助けとなる。 ヤフー・ジャパンは、公序良俗に反する言葉や名誉を傷つけるようなコメントは削除していたが、新機能導入後、削除量が減った。他人による評価が、無責任な書き込みの抑制につながっているようだ。川辺健太郎・同社ニュースサービス部長は「利用者同士の『相互作用』が働いている」とみる。 検索結果を分析ある話題を調べるときに、どんな意見が出回っているかをバランスよくつかむ助けとなるのが、情報通信研究機構(NICT)が開発中の検索サービス「WISDOM(ウイズダム)」だ。一般の検索サービスでは、大企業などが開設した認知度の高いサイトが上位に並びがち。だが上位が多数意見を反映しているとは言えず、全体を知るには大量のサイトを読む必要があった。 あなたが「うがいの効果」をネットで調べたいとしよう。ウイズダムは、1000件のサイト(意見)を選んで分析し、「効果がある」が132件、「効果がない」が14件――と集計して表示する。その意見の発信者が、企業か、大学か、個人かなどと、どんなグループに属するかも図示化する。 利用者は、全体像を把握しやすくなる。「自分は何を信頼して、どう考えるべきかの材料を、より適切に提供できます」。NICT知識創成コミュニケーション研究センターの木俵豊さんは、そう説明している。 (2009年3月9日 読売新聞)
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