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インターネットラジオ局、復活の兆し――人気Jポップの無料配信が後押し?インターネットラジオが、“復活”の兆しを見せている。著作権問題からメジャーな曲を流せず、ジリ貧だったが、Jポップの無料放送が人気を呼び、新たな有料サービスも登場することになった。アップル社のiTunes Music Store(iTMS)など楽曲データの有料配信がネット音楽ビジネスの主流なだけに、今後の展開が注目される。 メジャー曲の配信が弾みにインターネットラジオとは、ネット経由で音声データを送信するサービスで、データの受信と同時に再生するストリーミング方式が主に採用されている。 リアルネットワークスが5月下旬から開始したインターネットラジオ「リアルミュージック」は、月額945円で聴き放題のサービスだ。約150の音楽のジャンルを用意。Jポップの楽曲も流す予定で、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)ほか大手レーベル10数社が参加する。 以前からストリーミング方式のネットラジオ局はあった。しかし、著作権処理の問題から、いわゆるメジャーレコード会社がリリースするようなJポップは流れなかった。 こうした状況を変えたのは昨年8月にスタートしたヤフー・ジャパンの無料ネットラジオサービス「サウンドステーション」だ。当初流したのは、権利処理で合意した音楽プロダクション、オフィスオーガスタ(山崎まさよし、スガシカオ、スキマスイッチなどが所属)の限られた楽曲が中心だった。ところが、「Jポップが無料で聴ける」と話題になり、開始から2週間で400万人が1200万曲を聴くという予想以上の好結果をもたらした。 ヤフーとSMEは、ヤフーのサイト上で提携して楽曲のダウンロード配信を行っているという「接点」もあったため、12月にはSMEの楽曲が「サウンドステーション」で聴けるようになった。業界トップシェアのSMEの参加で、秋以降多くのメジャーレコード会社が「サウンドステーション」に参入することになったのだ。 「サウンドステーション」で楽曲を流す際は、ヤフーがレコード会社に著作権使用料を支払っている。大きな“集客数”が欲しいポータルサイト側は、充実した「コンテンツ」の確保が最も重要だからだ。 無料のプロモーション活動一方、レコード会社はサウンドステーションを「プロモーションの場」として利用している。例えばSMEなどは、新譜が出るアーティストの発売日近辺に合わせ、1か月だけ「サウンドステーション」上に、「中島美嘉チャンネル」や「ASIAN KUNG―FU GENERATIONチャンネル」といったアーティスト専門チャンネルを作った。プロモーション期間が過ぎたあとは、「サウンドステーション」内のチャンネルである「ソニーミュージックステーション」にしか楽曲は提供しない。 SMEはヤフーのインフラを使い新譜発売のための「プロモーション」を行っているわけで、メリットは大きい。加えて、本来コスト計上しなければならない広告宣伝費が「支出」となるどころか、ヤフー側から支払われる「収入」となっている。 こうした背景から、「リアルミュージック」もレコード会社にプロモーション効果を期待され、サービス開始にこぎつけた。また、FMラジオ局のJ―WAVEも5月7日に、音楽番組専門のネットラジオサービスを始めると発表。確実にネットラジオの波は広がりつつある。 海外のネットラジオはあらゆるジャンルの音楽を自由に聴ける状況がある中、日本のネットラジオは今まで流れる曲が大幅に少なく、遅れていた。そうした状況も「サウンドステーション」や「リアルミュージック」により変わろうとしている。 音楽好きで今のトーク中心のラジオ番組に辟易している人はネットラジオをチェックしてみよう。(津田大介/2006年5月24日発売「YOMIURI PC」7月号から) (2006年6月1日 YOMIURI PC)
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