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サイト売買の仲介で事業橋渡し「儲かるサイトを買いたい」はお断り――そもそもサイトは資産なのでしょうか
平野 サイトは資産計上できるものですが、私自身は「資源」だと考えています。不動産と違い、放っておいても価値を生み出すものではありません。持つ人が持てば爆発的に力を発揮するし、放置すればすたれてしまいます。サイト売買仲介を人材紹介に似ていると言ったのは、こういう点からです。 ――取引を仲介する上で、どのようなことを心がけていますか
平野 事業のシナジー(相乗効果)を重視します。そのためには、事前に買主候補の企業から経営戦略を聞いておく必要があります。弱みを補いたいのか、強みを伸ばしたいのか、はたまた新規参入したいのか。その上で、事業に合ったサイトを提案します。 買ったら儲かる、というのではなく、あくまで買った素材をどう生かしてもらえるかに重きを置いています。利殖目的で取引が行われると、サイトが投資家のおもちゃになり、市場が成り立たなくなる。「儲かるサイトを買いたい」という相談はお断りしていますし、だれもほしがらないようなサイトは、いくら費用がかかっていても、ゼロで査定します。 ――売買の規模を教えてください
平野 年間60件の成立を目指しています。今年9月には12件の取引が成立しました。取引額は、15万円程から1億円近いものとまちまちです。今年6月、コクヨの通販事業子会社「カウネット」が「総務の森」という情報サイトの事業譲渡を受けましたが、これは後者の例です。情報の森は、ある社会保険労務士が一人で始めたものです。カウネットも総務の森も企業の総務担当者をターゲットしていたので、相乗効果が大きいと期待しています。 ――個人サイトも売買の対象になりますか
平野 ニッチなサイトが強くなる可能性は高くなっていますが、法人の方が取引対象になりやすいですね。登録されている個人サイトは、現在10件程度です。 個人サイトの大半はブログですが、これはプロバイダーに商業利用を禁じられていることが多い。商品の宣伝にブログが利用されることが増えていますが、企業側が個人ブログを買うメリットはありません。 ――9月にブログの価格を表示させる「ブログパーツ」を配布した目的は何でしょう
平野 ウェブ上に資源が眠っていることに目を向けてもらおうと思いました。これまでもサイトの価値を計るツールはありましたが、遊びの要素が強かった。ブログパーツは、これまで売買が成立した条件を参考に算出しているので、きちんとした根拠があります。配布後1週間で、約1万5000人が利用しています。中には、自分のブログを10万円と査定されてショックを受けた人もいたようですが、私のブログは約2万5000円でした。だれがやっているかに左右されない、「冷静」な価格が出ます。 ――会社の今後の目標を教えてください
平野 経営者には、起業、株式上場直前、上場後など、段階別に能力を発揮する人がいます。その段階に応じて、サイトの橋渡しをしたいと考えています。 市場規模は現在の10倍、約100億円まで伸びると予想しています。サイト売買を中心に、さまざまなコンテンツを拡充して「サイトストックに来れば何でも取引できて、ビジネスのスピードを上げられる」と言われるようになりたいですね。(メディア戦略局 石井重聡) (敬称略) (2007年10月16日 読売新聞)
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