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「個人間金融を根付かせたい」「日本にもニーズ、きっとあるはず」――お金を借りた人が返せなくなった場合はどうなるのでしょう。
貸し倒れが生じた場合の損失は、原則として貸し手の負担です。ただ、借り手の個人情報と年収は、会員登録の際に身分証明書や収入を証明する書類で把握しますし、最大200万円までしか借りられないように制限を設けています。貸し手も、借り手一人につき最大20万円までしか貸せないようにして、低リスク化を図っています。 ――どうしてソーシャルレンディングを始めようと思ったのですか。
銀行で法人営業を担当していた時のお客さんの中にIT事業の本場である米シリコンバレーに人脈を持つ人がいて、「最近、こんなビジネスが始まったよ」と紹介されたのがきっかけです。日本でも同じようなニーズはあるだろうと直感し、ぜひやるべきだと考えました。 日本では銀行が企業にお金を貸す際には、なぜお金が必要なのか、いつ、いくら必要なのかを詳しく聞いて、それに応じて個別に貸し出し条件を設定していきます。しかし、個人客に対してはそこまで細かく対応できないので、年収が300万円の人にも1000万円の人にも、同じ金利の画一的なローン商品を売っています。 ソーシャルレンディングなら、金利に差がつきます。会員同士がお互いの情報を提供することを通じて、借り手の一人ひとりの状況に応じた金利が決まっていくからです。 ――サービス開始にあたって苦労したことは。
金融庁との折衝には特に時間を割きました。法的にグレーなままではなく、堂々とサービスを展開したかったからです。2006年8月に友人らと勉強会を発足させ、法律上、税務上の問題点についての検討を重ねた上で、07年4月に会社を設立しました。08年8月末には金融庁に第二種金融商品取引業者の登録を済ませ、10月中旬のサービス開始を目指しています。 金融庁からは、特に、貸し手がリスクを十分に把握した上で融資する仕組みにするよう指摘を受けました。そこで、会員登録の際は単に規約に同意してもらうだけではなく、Q&Aでリスクを理解してもらうページを作り、読んだことが確認できなければ先に進めないようなプログラムにしました。 ――将来の目標は。
2011年3月末の段階で、貸付残高300億円を目指しています。銀行の無担保目的別ローンの市場規模が約7兆円、平均借入期間が5〜7年間とされています。1年に1兆〜1・5兆円が入れ替わるので、その1%を確保できれば達成できる。そのくらいの需要はあるだろうと見込んでいます。 銀行に匹敵する規模にはならないでしょうが、借り手と貸し手の双方に、銀行のローンや消費者金融とは違った選択肢を提供するのは意味があることだと思っています。(メディア戦略局 粂川昌央) (敬称略) (2008年10月8日 読売新聞)
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