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「情報窃盗」摘発 産業スパイ防止へ新法来年に法案提出企業が秘密にしている重要な技術情報などを盗み出す「産業スパイ」行為を防ぐため、経済産業省は、秘密情報を不正に手に入れただけで摘発できる新法「技術情報適正管理法」(仮称)を制定する方針を固めた。 海外への日本企業の情報流出が深刻化する中、これまで刑法では摘発できなかった「情報の窃盗」を取り締まり、企業の競争力を保護する。軍事転用が可能な技術の流出を防ぐ狙いもある。さらに特許法も改正し、安全保障面で重要な特許は非公開とする。いずれも来年の通常国会に法案を提出する予定だ。 産業スパイ行為を摘発する法律は従来、不正競争防止法(営業秘密侵害)がある。しかし、対象は同業などのライバル会社に営業面で重要な情報を漏らし、公平な競争が妨げられた場合に限られる。しかも、海外を含めて情報の流出先を特定する必要があるため、立件自体が難しく、起訴されたケースは一度もない。 軍事転用が可能な技術が競争関係にない会社や海外に流出しても、同法では摘発できない上、刑法でも、盗んだ情報自体はお金やモノではないため窃盗罪にあたらない。 このため、経産省は安全保障の観点からも、産業スパイ行為を幅広く取り締まる必要があると判断し、新法の細部を検討後、春にも産業構造審議会(経産相の諮問機関)に諮る方針だ。 新法は「情報の窃盗罪」と位置付け、企業が社内で一部を除いて秘密にしている経営的に重要な技術情報などを意図的に入手したり、漏えいさせたりした行為だけで摘発できるようにする方針だ。 例えば、社内のネットワーク内にある秘密情報に権限のない社員が接続し、CD―ROMなどに情報をコピーしたり、電子メールで私用パソコンに送ったりすれば、第三者への情報流出を確認できなくても、それだけで違反行為とみなす。 昨年3月に発覚した大手自動車部品メーカー「デンソー」(愛知県刈谷市)の中国人技術者による製品データ持ち出し事件では、技術者が大量のデータを持ち出した同時期に中国へ3回帰国するなど、不審な行動が判明していた。愛知県警はデータが他社に渡されたかなどを解明できず、不正競争防止法の適用を断念した。経産省が2006年に製造業など625社に行った調査では、技術が「流出した」は35・8%にのぼっており、新法が制定されると、これらの多くは違反とみなされる可能性がある。 罰則については、不正競争防止法の規定と同じく10年以下の懲役、1000万円以下の罰金(法人は3億円以下)とする方向で検討を進める。 特許法も改正し、政府が安全保障上、重要な技術と指定した特許は一般が閲覧できないようにする「秘密特許制度」を導入する方針だ。 (2008年1月15日 読売新聞)
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