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MSビル・ゲイツ会長引退、OSビジネスに陰り米マイクロソフト(MS)のビル・ゲイツ会長が30日付で経営の一線を退いた。1日から、スティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)を中心とした集団指導体制に移行する。 IT(情報技術)産業の中心がソフトからインターネットサービスに移行する中、「ゲイツ後」のMSは足元から揺さぶられているとの見方も出ている。(ニューヨーク 池松洋) MSは基本ソフト(OS)の市場で9割を超えるシェア(占有率)をおさえ、世界最大のソフトウエア企業だ。しかし、IT業界は技術革新のスピードが速く、「一時期のリーダーは次世代のリーダーになれない」ことを、かつてゲイツ会長自身が認めていた。MSは従業員数が約9万人という巨大企業に成長し、その分、環境変化への対応速度が遅くなったと指摘される。 その一つの表れが、現行OS「ビスタ」の伸び悩みだ。6年の開発期間をかけた割には、「1世代前のOSから切り替える利点に乏しい」との評判が多く聞かれる。新OS投入をテコに収益拡大を図ってきた過去の経営手法が通じにくくなっている。 また、ネット検索最大手グーグルは、ソフトやサービスの無料化を次々に打ち出している。有償ソフトで利益の大半を稼ぎ出すMSにとっては、収益の基盤を侵食されるに等しい。 ネット事業でMSは、グーグルから完全に立ち遅れている。追撃の切り札としていた米ヤフーの買収に失敗したばかりか、グーグルとヤフーの提携という「最悪の事態」も招いた。 2008年1〜3月期決算では純利益が10・9%も減少した。EU競争法(独占禁止法)違反で支払った制裁金など一時的な要因もあるが、本業のもうけである営業利益を見ても、OS、応用ビジネスソフトの両部門は減益で、ネット部門は赤字幅が前年同期より広がっている。 ゲイツ会長は27日、社員に向かい「MSは逆転勝利の方法を知っている」と呼びかけた。しかし、ヤフー買収失敗の過程では、バルマーCEOの優柔不断を指摘する声も漏れ、前途多難さをうかがわせている。 (2008年7月1日 読売新聞)
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