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偽ウイルス対策ソフト、横行…実はウイルス、数十種類もパソコン内のウイルスを取り除く「アンチウイルスソフト」だと思ってダウンロードしたら、逆にウイルスに感染させられる――。そんな「偽アンチウイルスソフト」が横行している。 ウイルス対策会社などの調査で数十種類が確認され、中にはクレジットカード情報を抜き取るタイプも。独立行政法人「情報処理推進機構」(東京都文京区)に寄せられる被害相談も今年9月になって急増しており、同機構は「見た目も名前も巧妙に正規品を装っている」と注意を呼びかけ始めた。 そっくり画面、ウイルス検知は見せかけ出回っている偽ソフトは、「アンチウイルスXP2008」「ウィン・アンチウイルス」「スパイウエア・リムーバー」など。ウイルス対策会社からの案内を装ったメールを開くと、「おすすめのソフトがあります」という記述が出て、クリックすると英語などで書かれたサイトに誘導されるタイプが多い。 「アンチウイルスXP2008」の場合、青を基調とする画面とロゴは、一見すると、マイクロソフト社製の基本ソフトウエア(OS)「ウィンドウズXP」関連のウイルス対策ソフトのように見える。 まず、「トライアル(体験版)」と書かれた画面が出て、これをクリックしてダウンロードすると、ウイルス検索作業中のような動画が流れる。しばらくすると、「あなたのパソコンはウイルスに感染しています」とのメッセージが表示され、多い時には1500個以上の大量のウイルスを「検知」する。 しかし、ウイルス検知は見せかけで、実際にはこの時、外部からパソコンを自在に操られる「トロイの木馬」型のウイルスを仕込まれることが多い。感染すると、パソコン内に保存してある文書やキー入力の内容などが外部に漏れる可能性がある。 「体験版」をダウンロードすると、さらに、「正規版」を購入するように勧める画面に移動するパターンもある。5000〜1万2000円程度の「商品」が並び、購入しようとクレジットカード番号を入力すると、そのままカード情報を抜き取られる――という仕組みだ。 最近は、ウイルスに感染すると警告が出続け、偽ソフトを購入するまで止まらない「押し売り」タイプも多いという。 被害相談急増、9月は50件ウイルス対策会社「カスペルスキーラブスジャパン」(千代田区)によると、こうした偽ウイルス対策ソフトは5年ほど前から出回り始め、これまで数十種類を確認。情報処理推進機構に寄せられた相談件数はここ数年は月10件程度だったが、今年9月に50件、10月に31件と急増した。 ネットセキュリティー会社「ラック」(港区)のセキュリティーアナリスト、川口洋氏は「まじめな人ほどだまされやすいウイルス。ダウンロードは慎重に」と警告している。 (2008年11月6日 読売新聞)
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