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ケータイ、勉強の邪魔?…大阪、石川は「関係あり」

 文部科学省が先月末、全国の小中学校に通知した「携帯電話持ち込み禁止令」を機に、子供とケータイの問題が改めて注目されている。

 通知の直接の理由は「学校での教育活動には必要ない」というものだったが、各地の教育委員会からは「ケータイが勉強の邪魔になっている」という調査結果も出始めた。実際のところ、ケータイと学力はどこまで関係があるのだろうか――。

東京は逆に高学力

 「ケータイへの依存度が高くなれば、学習時間は短くなる」。昨年12月3日、公立小中学校への持ち込み禁止を宣言した大阪府の橋下徹知事はこう強調した。発言の根拠となったのは、府教委が昨年7月、小2〜高3の約1万4000人を対象に行ったケータイ利用アンケートの結果だった。

 「1日の使用時間」「1日のメールの回数」「メールを受信してから返信するまでの時間」から、携帯依存度を高・中・低の三つに分類。依存度が「低」のグループでは、1日の学習時間が30分以下の子供の割合は3割弱だったが、「高」では5割を超えた。受験を控えた中3の2割以上が、1日3時間以上ケータイを使っている実態もわかった。

 大阪府は、2008年度の全国学力テストの合計点が小学校で全国41位、中学で45位と低迷している。調査担当の水本哲也・首席指導主事は「ケータイがどれだけ子供の時間を奪っているのか、親は知らないのでは」と指摘する。

 3年間にわたって中学生約3000人の学力の変遷を追った兵庫県尼崎市教委は昨年11月、「ケータイは成績に悪影響を及ぼす」との結果を公表した。3年間持たなかった生徒の平均偏差値は男子が52・9、女子53だったのに対し、持ち続けた生徒は男子が48・9、女子が49・1。特に、中3から持ち始めた女子は1年間で2・0ポイントも下がった。

 石川県教委の場合、昨年4月、小学4年生約1万1000人を調べたところ、持っていない児童の正答率は国語で82・4%、算数77・4%。通話やメールをほぼ毎日している児童よりそれぞれ9・5ポイント、11・8ポイント高かった。

 学力とケータイの使用頻度はどこまで関連があるのか――。文科省が08年度に実施した全国学力テストと小中学生のケータイ利用アンケートの結果を、読売新聞が都道府県別に集計したところ、小学生の成績がトップの秋田県は「ほとんど使わない」「持っていない」と答えた児童の比率が全国で2番目に多かった。中学生の成績がトップの福井県もケータイの利用頻度は5番目に低かった。

 とはいえ、愛知県の中学生は、ケータイの利用頻度は全国で9番目に高いが、成績は10位。東京都の小学生も、全国で最も多くケータイを使っているのに、成績は5位とトップクラス。中学受験塾の「四谷大塚」は「中学受験を目指して塾に行く子供の7割がケータイを持っているので、そのせいでは」と分析する。

はまる害大きい/要因はほかにも

 教育評論家の小宮山博仁さんの話
「社会的にも心理的にも未熟な子供が、ケータイにはまる害は大きい。相手の表情から感情を読み取る能力や言語能力の発達を阻害する可能性もある。友達の顔を見て一緒に遊ぶ方が楽しいし、社会性や学力も身につくのでは」

 目白大学の原克彦教授(情報教育)の話
「家庭での学習態度など学力を決める要因はほかにもあり、ケータイだけの責任にするのは短絡的で、学力向上に役立てることもできるはず。大人になれば必要になるので、早い段階から触れさせ、使い方を覚えさせるべきだ」

2009年2月6日  読売新聞)
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