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中国からWebを見てもらいたいならば中国は Facebook や Twitter のアクセスを遮断していることは有名な話ですが、中国からのアクセスを想定した Web サイトにも関わらず、Twitterの「ツイート」ボタンや、Facebookの「いいね!」ボタンがページに埋め込まれていると、それが邪魔をして Web の表示を遅くしていることがあります。 今回は、中国から Web サイトを見てもらいたいならば注意すべきことをまとめてみます。 まさにこの記事を執筆する直前の2012年2月、Google Map(谷歌地図)が中国で使えなくなるだろうという報道が伝わってきました。これは、オンライン地図サービスについて規制を強化しようとしている中国政府の方針により、サービス提供者はオンライン地図サービスの提供資格を取るよう求めた通知に対し、Google はその資格を申請しなかったというもの。中国ではこうした申請は事前に調整が行われていることが一般的であるため、Google は現状の中国政府との距離ではそもそも申請をするつもりが無かったと考えた方が良いでしょう。むしろ、事前調整に失敗したのであればそれはそれで問題です。 当局としては、地図情報はもともと統制をかけてきたものであるものの、百度地図や捜狗地図など有名どころをはじめとして様々なオンライン地図サービスが次から次へと出てくる状況では、今後の市場拡大において管理がしにくくなります。そのため、資格を持つところ(実質的にはそれは当局に都合が悪くないところという意味)だけに限ろうというわけです。 ところが、Google Map は多くの Webサ イトでその API を通じて地図情報を提供しているため、今後 Google Map が中国で使えなくなる事態が発生すると、Web サイトの地図部分が表示されなくなる事態などが想定されます。こうした場合、特に中国からのアクセスを想定した中国語コンテンツの Web サイトでの地図情報については、百度地図の API など、Google Map 以外の選択肢を検討する必要があります。 さて、本題に戻ると、実際にどのようなケースがあるかをここに書き出してみます。これらに該当するものは、中国から見られません。即ち、中国からのアクセスを期待するようなコンテンツを作るときには、この仕組みはとるべきではないというものです。 ・YouTube や Ustream の動画を埋め込んだページ ・Wordpress.com や TypePad の ASP サービスを使って運用している企業ブログなど(独自ドメインを利用していても不可。筆者の個人ブログの一つも Wordpress.com のサービスで独自ドメインを使って運用していますが見ることができません) ・Twitter の「ツイート」ボタンを埋め込んだページ(widgets.twimg.com にあるツイートボタンを読み込めないため、ブラウザによってはここでページの表示が止まり、タイムアウトを待つことになります) ・Facebook 経由でログインさせる Web サービスやアプリ(中国から Facebook は普通には利用できないため) またこれらのような中国からのアクセスが遮断が理由であるもの以外に、そもそも中国のインターネット環境を理解したコンテンツ作りも重要です。その注意すべき点としては次ようなものがあります。 ・トップページが数 MB 以上あるコンテンツ。Akamai によれば、日本では2Mbps 以上の接続速度の比率は87%あるとしていますが、中国の場合には僅か3.5%であると報告しています。即ち、中国では常時接続は普及しているものの、実際の接続速度は速くないため、コンテンツのサイズが大きいと表示されるまでに時間がかかりすぎるのです。 ・最新のブラウザでしか対応していないコンテンツ。比較的古い OS やブラウザを使っているユーザの比率が高いため、最新のブラウザでのみ動作する技術を使用していると表示できないユーザが多く出てしまいます。実際、中国の政府関係やニュースサイト、金融機関の Web サイトを見れば、あまりブラウザのバージョン依存が強い Web サイトは無いことに気づいていただけると思います。Internet Explorer の比率が極端に高いことも特徴です。 ・文字コードの相違。簡体字であれば GB2312(もしくは UTF8で作るケースもあるかもしれません)であるべきところ、例えばそのソースの中に日本語の文字コードの漢字が含まれてしまうと文字化けします。エディタソフトによっては警告を出してくれますので、特に日本人が HTML を書くときには注意が必要です。 最後に、もう一つ重要なこと。中国語コンテンツのサーチエンジン対策の優先順位は、Google より百度です。中国向けの Web コンテンツを管理しているウェブマスターの方は、それに慣れるためにも、日々使うサーチエンジンを中国語版の百度にしてみましょう。 (執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎) (2012年2月7日 読売新聞)
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