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パソコンの買い替え、Windows 8を待つべき?

今夏、パソコンの買い替えを考えています。そこで気になるのがWindows 8の存在です。今パソコンを買い替えても、長く使うことはできるでしょうか?

現在発売されているWindows 7パソコンなら、全く問題ありません。理由は三つ。Windows 8の動作条件は、Windows 7とほぼ同じ。このため現行機なら、問題なくWindows 8が動作します。また現在販売しているWindows 7パソコンなら、1200円でWindows 8Proへとアップグレード可能。7のまま使う場合でも、2020年1月14日までマイクロソフトのセキュリティーサポートを受けられます。

 マイクロソフトが開発しているWindows。その新バージョン「Windows 8」は、年内の発売を目指して開発が続いています。6月1日には、製品版の一つ前にあたる「Release Preview」版(従来でいうRC版)がリリースされました(図1)。

図1:Windows 8 Release Previewの公式サイト。無料公開されているプレリリース版をダウンロードすれば、いち早くWindows 8の使い勝手を試せる。ただし、OSを新規インストールすることになるため、メーンで使っているパソコンにインストールするのはお勧めできない

 

 このコラムでも取り上げた、一般向けのベータ版にあたる「Windows 8 Consumer Preview」のリリースが2月末でしたので、約3か月で1段階前に進んだことになります(図2)。過去のOSアップデートと比較しても、順調に開発が進んでいることがうかがえます。

図2:次期OS、Windows 8で採用されるスタート画面。タイルと呼ばれる長方形のアイコンなどから、アプリケーションを起動できるようになる(画面はConsumer Preview版)

 

 Windows 8の発売日は、公式には発表されていません。しかし、米マイクロソフト(MS)のスティーブ・バルマー最高経営責任者などの発言から考えると、2012年後半、早ければ今秋にもWindows 8を搭載したパソコンが登場しそうです。

 こうした状況の中、「パソコンを買い替えてよいものか?」と、お悩みの読者も多いのではないでしょうか。そんな方に向けて、今夏のパソコン購入について解説します。

現行機ならWindows 8が難なく動く

 パソコンの買い替えは、Windows 8が発売されるまで待った方がよいのか? 結論からいうと「NO」です。これまでOSのアップグレードというと、メモリー容量を増やさないと快適に動作しないといった、ハードウエア面の制約を伴うことがありました。

 しかし、Windows 7からWindows 8へのアップグレードは、大きく状況が異なります。これまでリリースされてきたWindows 8のConsumer Preview版、そして最新のRelease Preview版、ともに動作条件はWindows 7とほぼ同じです(図3)。


図3:現行のWindows 7と、Windows 8 Release Preview版の主要動作条件。CPUやメモリーなどの条件は、全て同じだ

 

 Windows 7がキビキビと動いている現行機能であれば、問題なくWindows 8は動作するように設計されているわけです。Windows 7では64ビットのOSが主流になり、ノートパソコンでもクアッドコアのCPU、8GBのメモリーを積むパソコンも珍しくなくなりました(図4、5)。

図4:15.6型液晶を搭載するスタンダードノートでは、クアッドコアかデュアルコアのCPUを搭載。駆動周波数も2GHz台後半が主流だ。メモリーも中堅から上位機は、8GBのメモリーを積むなど、動作条件は大きくクリアしている(写真はNECのLaVie L LL750/HS)
図5:14型以下の液晶を搭載する携帯ノートパソコンでは、デュアルコアの高性能CPUを搭載している。話題の薄型軽量ノート、ウルトラブックでもCPUの駆動周波数は1.6GHz以上となり、メモリーも4GBとなるため、Windows 8での動作条件をクリアしている(写真は富士通の「LIFEBOOK UH75/H」)

 

 基本性能が大きく向上したことで、OSを動作させる条件はすでに大きく上回っています。Windows XPからVistaへとアップグレードしたときのように、メモリー不足になる……といった不安要素はありません。

1200円でアップグレード可能に

 Windows 7パソコンを購入する上で、一つだけ不安だった案件もクリアされました。その案件とは、Windows 8へ格安でアップグレードできるかどうかです。マイクロソフトでは、6月2日から2013年1月31日までの間、Windows 7パソコンなどを購入した人に対して、Windows 8Proへのアップグレードを1200円で優待販売する「Windows 8優待購入プログラム」を実施します(図6)。また、マイクロソフトは、Windows 7パソコンを所有しているユーザーに対しても、何らかの優待プログラムを用意するとしています。

図6:マイクロソフトが実施している「Windows 8優待購入プログラム」。2013年1月31日までに、Windows 7搭載のパソコン、DSP版のWindows 7を購入した人を対象に、1200円でWindows 8Proにアップグレードできる(要申請)

 

 無料というわけにはいきませんが、Windows 7パソコンとして使えるだけでなく、Windows 8へも低料金でアップグレードできるのは魅力です。これまでも紹介しているように、Windows 8は、タブレット端末やスマートフォン向けのOSと、一部のインターフェースが共通化されます。パソコンをメーンとして使う人には、使いづらいと感じる点も多々あります(図7、8)。

図7:Windows 8には、従来通りのデスクトップ画面も用意されている。ただし、左下にある「スタート」メニューはなくなった。左下をクリックすると、図2のスタート画面に戻る(画面はConsumer Preview版)
図8:Windows 8の電源オプションやコントロールパネルを開く操作は、右下からメニューを呼び出して操作する。導入直後は、基本的な操作でも戸惑う人が多くなりそうだ(画面はConsumer Preview版)

 

 使い勝手の印象は、利用する人の好みによって変わります。Windows 8Proにアップグレード後に使いやすければ8のままで、逆に使いづらいと感じたらWindows 7へと戻せる……。臨機応変な対応ができるのも、現行機を購入するメリットになります。Windows 8パソコンに、7へのダウングレードできる権利が付くことも予想されますが、現時点では何ともいえません。

 確実なのは、Windows 7パソコンなら、自分で7のまま使うか、8にアップグレードして使うかを選べるということです。7でも、2020年1月14日まではセキュリティーのアップデートが提供されます(図9)。


図9:マイクロソフトが提示している、各OSのライフサイクル(サポート期限)。XPは2014年4月8日、Vistaは2017年4月11日、7は2020年1月14日までとしている

 

 当面は現役で使い続けられるので心配はいりません。パソコンメーカー各社からは、2012年夏モデルがほぼ出そろいました。一部、発売が遅れるモデルもありますが、比較検討しながら買い替え候補を選んでみてはいかがでしょう。(テクニカルライター/原 如宏/@raitanohara)

関連記事
▼Windows 8 Release Preview
http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/release-preview

▼Windows 8優待購入プログラム
https://windowsupgradeoffer.com/ja

関連サイト
▼ウィンドウズ8の新UI「メトロ」とは?
http://www.yomiuri.co.jp/net/qanda/20120305-OYT8T00545.htm

2012年6月18日  読売新聞)
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