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2011年6月30日 読売新聞中部支社 朝刊(岐阜版)
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美濃和紙や木工品など県産の工芸品をアジアに売り込もうと、県はシンガポールの雑貨店と提携し、今年10月と来年2月にそれぞれ1か月間、県産品を試験的に販売する。消費者の反応を探った上で現地で通用する商品開発につなげ、販路開拓を目指す戦略だ。富有柿や飛騨牛など農産物のアジアへの輸出は既に始まっているが、工芸品の本格的な売り込みは初めてとなる。(福島利之)

シンガポールの雑貨店「atomi(アトミ)」の経営者が29日、来県し、出品物の商談会を始めた。商談会には、岐阜市のまな板会社や美濃市の和紙会社、中津川市の木工品会社など9社が参加する。

期間中、アトミ店内では、「岐阜県ミニフェア」が開催され、美濃和紙を使った電気スタンドや木工家具など10品程度が出品される予定。売れ筋や消費者の好みの色、デザインを調査し、その結果は出品企業に伝えられる。アトミには、調査委託費として県から40万円が支払われる。

アジアへの県産品の売り込みは、国内市場が頭打ちとなる中、中小企業の販路開拓を目指して県が積極的に取り組んでいる。古田肇知事が昨年8月、トップセールスとして現地を訪問した際、アトミの経営者が美濃和紙などに興味を持ったことから、今回の販売につながった。

経済発展が著しいシンガポールは富裕層が多数おり、東南アジアの消費の一大中心地。県は香港やマレーシアなどへの進出も目指しており、シンガポールはアジア進出の足掛かりとして選ばれた。

アトミは、日本人女性とシンガポール男性の夫妻が経営する和雑貨のセレクトショップ。2009年からシンガポール中心街の商業施設マンダリンギャラリー内の一角に店を構えている。

県モノづくり振興課は「県産品がシンガポールでそのまま受け入れられるか分からない部分もあるが、商品開発に役立ててもらい、本格進出の足掛かりになれば」と期待している。

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