(9)「鳥の巣」がお披露目 応援は本番(上)

お披露目された「鳥の巣」を前に記念写真を撮る人がたくさんいました。お祭りのような雰囲気でしたよ
いよいよ北京五輪のメーン会場、国家体育場(愛称・鳥の巣)が一般公開されました。4月18日から20日にかけて、陸上・競歩、マラソンのプレ大会が行われたのです。
平日の開催、またチケットの値段も80元と50元(1200円、750円)と他のプレ大会と比べて少し高めの設定だったにもかかわらず、「本番ではなかなかチケットが手に入らないから」と初日だけで約2万人が会場を訪れました。
今回は、初お披露目となった18日午前の様子をリポートします。
声援が良く響きます

ゴール直前の選手に大きな拍手が送られました
会場に初めて足を踏み入れた感想は、「凄い。大きい。格好いい」でした。奇抜な外観は、これまでもよく目にしていましたが、実際に中に入ってみると、なめらかな曲線を描く屋根のカーブはどの角度から見ても美しく、また、中国のナショナルカラーである赤を貴重とした座席の色も自己主張しすぎず、骨組みの薄いグレーとよくマッチしています。
また、会場の約3分の1を覆う屋根の効果で、声援が良く響きます。競歩男子20キロの試合は、午前9時にスタートし、オリンピック公園内のコースを周って、午前10時15分過ぎに1番手の選手がスタジアムに戻ってきました。選手が現れると、会場からは大きな拍手と歓声が起こり、その声援が、かなりの迫力で降りかかってきます。
五輪本番では、開閉幕式のほか、陸上競技、男子サッカーの決勝戦、パラリンピックでは陸上競技が行われます。そのとき満員に埋まったスタンドからの声援は、必ずや大きなうねりとなって選手に届くだろうと想像しました。

ボランティアは大部分が北京大学の学生です。椅子の色は中国で縁起が良いとされる赤が使われています
9万1千人を収容する鳥の巣は、総工費が35億元(約510億円)、着工は2003年12月です。デザインは、スイスの建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンによるもので、日本ではプラダ・ブティク青山店のデザインを手がけたことでも有名です。鳥の巣は北京の新名所となっており、工事のフェンス越しに記念撮影をする観光客の姿が多くみられます。今後、本番が近づくにつれ、ひとめ見ておこうと、多くの人でにぎわうことが予想されます。
こけら落としとなった「競歩」の大会ですが、18日午前に行われた男子20キロの試合では、オーストラリアのジャレド・タレント選手が1時間20分11秒で優勝、中国のワンハオ選手が2位に輝きました。また、日本の森岡紘一朗選手は13位、五輪代表が確実視されている山崎勇喜選手は17位の成績を残しました。(続く)
(2008年4月21日 読売新聞)